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成果が出ない! “人間関係頼み”のパートナー営業を改革する方法とは?(1/2 ページ)

日本のB2B市場において、「代理店販売・代理店営業」の方式は長らく“当たり前の取り組み”として実施されてきた。しかし、多くの企業で「代理店営業の成果が出ない」といった悩みは尽きない。

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 日本のB2B市場において、「代理店販売・代理店営業」の方式は長らく“当たり前の取り組み”として実施されてきた。

 長年培ってきた顧客、ベンダー、代理店(パートナー)間の厚い人間関係。これらは、目の前の売り上げを積み上げる大事な資産である。その価値が失われることは今後もないだろう。

 一方で属人的な関係値だけでは、引き継ぎも難しく、再現性も低いままだ。

 代理店との関係性を生かしながら、パートナービジネスを再現性のある仕組みに変えていくために、DXの推進が求められている。

 日本企業では、代理店DXがなかなか進まない構造的理由が存在している。本稿ではそうした構造を踏まえて、代理店DXに必要なパートナーマーケティングという思考法を解説する。

“直販だけ”では顧客の7割にアプローチできない?

 興味深いデータがある。

 中小企業庁の調査によれば、IT製品が中小企業に届く商流のうち、約7割が間接販売、すなわちなんらかのパートナーを経由してクライアントの手に届いている。逆に言うと直販で手に届く商流は全体の4分の1程度にとどまっているのだ。

AI
中小企業庁の調査を基に、パートナープロップが作成

 IT業界の事業は一定規模まで成長すると、大きな壁に直面する。直販でリーチできる顧客層には限界があり、約7割の顧客はパートナービジネスでしかアプローチできないという事実だ。代理店商流は日本の当たり前となっている一つの証左となるデータと言えるだろう。

 こうした市場環境がある上に、直販を取り巻く事業環境も大きな変化に見舞われている。

 例えば、広告費用の高騰だ。IDEATECH(東京都港区)が発表した「BtoBマーケティングの施策別CPA実態調査」によれば、リード獲得単価が高騰していると答えた割合が44.5%に上っている。広告チャネルに対する出稿需要の増加が止まらない中で、広告出稿で投資対効果を担保しながら事業拡大を行うのが難しくなっているのだ。

 その上、人材不足も深刻だ。厚生労働省の「一般職業紹介状況(令和7年7月)」によれば、営業職業従事者の有効求人倍率は2.15倍と、全職業計(1.22倍)を大きく上回っており、営業人員の採用は他職種に比べても特に競争が激しさを増している。採用市場における営業職の採用競争は過激化し、直販体制を拡張するうえで大きな制約となり始めている。

 このような動きを受け、既存の販路や顧客接点を持つ代理店(パートナー)との協業が、効率的かつ持続的に市場を拡大するための現実的な解決策として改めて注目されている。長く日本の当たり前だった代理店チャネルにもう一度スポットライトが当たり始めているのだ。

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