インタビュー
シウマイ弁当の名脇役「ひょうちゃん」、崎陽軒の知られざるキャラクター活用術(2/4 ページ)
崎陽軒の看板キャラクター「ひょうちゃん」の活躍の場が増えている。自社でのキャンペーンやグッズ展開だけでなく、多数のコラボ依頼が舞い込む人気ぶり。今年生誕70周年を迎えたひょうちゃんは、どんな成果を生んでいるのか。
コレクター心をくすぐる絵柄展開
4コマ漫画『フクちゃん』で広く知られる漫画家・横山隆一氏によって、1955年に誕生したひょうちゃん。崎陽軒のシウマイに同封していたしおりの絵柄を担当した横山氏が、「のっぺらぼうでかわいそうだから」としょうゆ入れに顔を描いたのが始まりだった。絵柄は、いろは歌の48文字にちなんで48種類あった。
2代目は、創業80周年を記念して1988年に誕生。イラストレーターの原田治氏が80種類の絵柄を手掛けた。色が4色、容器が2サイズあったため、その種類数は640にも及ぶ。その後、2003年に横浜工場の大型改装にあわせて、初代ひょうちゃんの絵柄を復活させ、現在に至る。
「ひょうちゃんは、列車の中でフタを開けたときに“ワクワク感”を提供したいと考え、誕生しました。喜怒哀楽のさまざまな表情を用意することで、好きなひょうちゃんを見つけていただきたいなと。コレクターもいて、全種類をそろえた方もいましたね」
ひょうちゃんは「広報宣伝部長」という肩書きを持ち、崎陽軒をPRする重要な存在だと位置付けられている。通常、崎陽軒の製品を購入するのは中高年層がメインだが、ここ数年のひょうちゃんのグッズ展開やイベント出演などを通じて幅広い世代への認知が広がっているという。製品だけでは難しかった、若年層へのアプローチにつながっているわけだ。
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