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レストランの「1名予約」が5年で9.2倍 “おひとりさま”アフタヌーンティーが人気のワケOZmallが発表(5/5 ページ)

女性向けWebメディア「OZmall(オズモール)」は、1名でのレストラン予約の利用者数が2019年から2024年にかけて9.2倍に伸長したと発表した。コロナ禍で始めた全員1人参加のイベント「おひとりさま貸切DAY」は今も好調で、特にアフタヌーンティーやランチでの利用が多い。なぜ、“おひとりさま”でのレストラン利用がこれほど拡大しているのか。

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おひとりさま「クリスマスプラン」も好調

 これまでカップルでの利用が定番だった「クリスマス」や「バレンタイン」にも価値観の変化が見られている。

 2024年には、12月上旬の平日日中に「クリスマスアフタヌーンティー」のおひとりさま貸切DAYを企画。三井ガーデンホテル横浜みなとみらいにあるレストラン「RISTORANTE E'VOLTA -Unico Polo-(リストランテ エボルタ イル チェーロ)」で、5500円のアフタヌーンティー(通常価格の20%オフ)を提供したところ、用意した枠が完売したという。


三井ガーデンホテル横浜みなとみらいプレミア内のレストランで提供されている「Xmasアフタヌーンティーセット」(写真は2025年のもの、出典:三井不動産ホテルマネジメントのプレスリリース)

 「同ホテルでは、2名以上の予約でも20%オフのアフタヌーンティープランを提供していました。平日なので集客に懸念はありましたが、フタを開けたら好評で、当初は6席限定だったところを15席まで増やしました。オズモールは記念日や誕生日などカップル利用が強いため、以前はクリスマスやバレンタインは“カップルで過ごすイベント”として訴求していましたが、近年は多様な打ち出しをしています」

 店舗には土日祝日は2名以上で利用してほしい考えがあり、予約が埋まりづらい平日やランチとディナーの合間のアイドルタイムに、「おひとりさま貸切DAY」を設定することがよくある。このクリスマスアフタヌーンティーも、まさにそうだった。予定の調整が難しくなる懸念はあるものの、中には「有給を取って来た」という人もいたという。


虎ノ門ヒルズの人気レストラン「ザ タヴァン グリル&ラウンジ」のビュッフェは即完売した(オズモール提供)

 直近の企画では、2025年10月末の平日に、虎ノ門ヒルズの高層階にあるアンダーズ 東京の「ザ タヴァン グリル&ラウンジ」で実施した「ブランチビュッフェ」が特に好評だった。用意した70席は、発売当日に完売したそうだ。

 「普段は週末だけ実施しているビュッフェで、年内予約は全て埋まっています。そうした人気店が特別に平日開催したことと、2000円引きの6970円で提供したことが反響につながった要因だと思います。『特別な体験がしたい』というニーズは、1名でも2名でも変わらず、店舗選定はかなりこだわっています」

 オズモールでは、今後も「おひとりさま貸切DAY」を継続する方針で、2025年12月は領域を広げて1名利用を後押しするという。横浜でのライブチケット付き宿泊プラン(12月24〜25日)を1名用で発売するほか、毎月20〜26日に実施している「ご褒美セール」ではレストランに限らないホテルやビューティーサロンなどの1名プランを多く用意するとしている。気ままな「ソロ活」のニーズは、ますます高まりそうだ。

著者プロフィール:小林香織

 1981年生まれ。フリーランスライター・PRとして、「ビジネストレンド」「国内外のイノベーション」「海外文化」を追う。一般社団法人 日本デジタルライターズ協会会員。エンタメ業界で約10年の勤務後、自由なライフスタイルに憧れ、2016年にOLからフリーライターへ転身。その後、東南アジアへの短期移住や2020年〜約2年間の北欧移住(デンマーク・フィンランド)を経験。現地でもイノベーション、文化、教育を取材・執筆する。2022年3月〜は東京拠点。

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