厳しい競争と人口減に苦しんだ「ひらパー」が、なぜ再び100万人台を達成できたのか(2/4 ページ)
USJや人口減の影響で、来場者が落ち込んだ「ひらパー」。しかし近年は100万人台を維持している。自由度の高い企画力や地域に根ざした発信、定番イベントの育成など、独自戦略で支持を集め続ける理由を探った。
「顔」を作ることで差別化
特定のテーマや世界観を軸に施設を設計するテーマパークと異なり、ひらかたパークはテーマを設けていない遊園地だ。広報担当の田中逸馬さんは「楽しいものが詰まったおもちゃ箱のような場所。特にテーマに縛られない」と説明する。
この自由度は強みだが、確固たる世界観を持つテーマパークに比べると、施設だけで強い印象を残しにくい面もある。こうした点は、2000年代に集客が伸び悩んだ背景のひとつだろう。
そこで採用したのが、タレントをスポークスマンとして起用する戦略だ。2009年に「ひらパー兄さん」を立ち上げ、ブランドイメージの再構築を図った。2013年からは枚方市出身の岡田准一氏が超ひらパー兄さんに就任。地域密着の姿勢を打ち出した。
岡田氏を起用した広告は、本人が主演した映画などをパロディ化し、ダジャレや思わず笑ってしまう表現のものが多い。いまや主演作品公開時のコラボポスターは恒例となり、田中さんは「SNSでも『次はどんな広告を出すのか』と期待する声が多い」と語る。
集客も苦戦していたが、2014年に回復した。その要因のひとつが「超ひらパー兄さん」を務める岡田准一氏に「園長就任ミッション」として年間来場数100万人の達成を課し、できなければ解任という企画だった。2011年から3年連続で100万人に届いていなかったが、この年に目標を達成した。
以降は、コロナ禍(2020年、2021年)を除き、100万人台を維持している。田中さんは「キャンペーンを“自分ごと”として楽しんでもらえるよう、来場の動線を意識した」と振り返る。
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