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「正直、何を言ってるのか──」 SmartHR社長が斬る“SaaS is Dead”論の致命的な勘違い(4/4 ページ)
登録企業数7万社超、従業員データ数で国内最大級の人事プラットフォームを築いてきた同社は、2025年を「AI活用の本格化の年」と位置付ける。業界では「SaaS is Dead」論が喧伝され、AIがSaaSを不要にするとの見方も広がる中、エンジニア出身の経営者が、SaaSの内側で10年を過ごしてきた視点から語るAI時代の生存戦略とは。
不安を払拭した社長の言葉
SaaS is Dead論は、SaaS企業で働く人々にも影を落とした。SmartHRの社員からも「自分たちの領域はDeadなのか」と不安の声が上がったという。
だが、その不安は薄れていった。ある社員はこう話す。「社長が断言してくれたから大丈夫だと思えた」。芹澤氏が社内で繰り返し語ってきたAIへの見解──「得意不得意がある」「一般化しすぎない方がいい」「テクノロジーは使い分けるもの」──が、現場の支えになった。
芹澤氏自身はエンジニア出身である。AIの技術を深く理解した上で、その可能性と限界を冷静に見ている。「変に楽観視しているだけかもしれないが」と笑いつつも、その言葉にはSaaSの現場で積み重ねてきた経験の裏付けがある。
SaaS is Dead論の問題は、すべてのSaaSをひとまとめにして語ったことにある。業務領域によってAIの影響度は異なり、入力と参照では変化の度合いも違う。独自データを持つSaaSと持たないSaaSでは、競争環境も変わってくる。芹澤氏が繰り返し語った「一般化しすぎない方がいい」という言葉は、AI時代のSaaS論に欠けていた視点を突いている。
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