インタビュー
「ヨーグルトにしょうゆ」はなぜ? 明治が“豆腐売り場”を選んだ理由(2/4 ページ)
明治が豆腐売り場向けに投入した「とうふ感覚ヨーグルト YOFU」。しょうゆや出汁をかけて食べる新発想で、夕食やおつまみといった新たな食シーンを開拓する。開発の背景や狙い、今後の展開を追った。
新たな食シーン開拓を目指し「豆腐」に着目
開発の狙いは、ヨーグルトの新たな食シーンを作り、市場を拡大することだ。ヨーグルトは朝食や間食で食べられることが多く、夕食・夜の食シーンには広がっていない。「食卓への登場頻度を向上させることができれば、市場はもっと拡大すると考えた」と明治の商品担当者は説明する。
そこで着目したのが豆腐だ。豆腐は冷奴や麻婆豆腐など、食事の一品として夕食の食卓に並びやすい。
ヨーグルト市場で新商品を投入しても既存商品と同じように受け止められ、夕食・夜での食事やおつまみとしての食シーンが思い浮かびにくい。一方で、豆腐のように食べられると提案すれば、食事の一品として捉えてもらいやすく、夕食・夜の食シーンを開拓できると考えた。
同社の事前調査でも、「豆腐感覚で食事に合うヨーグルト」という点が肯定的に捉えられ、「夕食の1品として」「おつまみとして」といったシーンが想起されたという。
加えて、豆腐の市場規模は中長期的に減少傾向が続いており、新商品の投入やプロモーションも少ない。商品担当者は「停滞する市場に目新しい商品を投入し、プロモーションを実施することで市場の活性化を図りたい」と狙いを語る。
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