【Q&A】部下に出社指示したら「リモートで対応できるので」と拒否 注意したらパワハラになる?(1/3 ページ)
職場で起こりがちなケースを基に、ハラスメント問題に詳しい佐藤みのり弁護士が詳しく解説します。
Q&A:これってハラスメント?
職場で起こりがちなケースを基に、ハラスメント問題に詳しい佐藤みのり弁護士が詳しく解説します。
Q: 部下に「今日は出社で打ち合わせに参加してほしい」と伝えたところ、「オンラインでも参加できるので在宅で対応します」と一方的に在宅勤務に切り替えられました。これは業務命令違反として注意・指導しても問題ないのでしょうか?
解説:佐藤みのり 弁護士
慶應義塾大学法学部政治学科卒業(首席)、同大学院法務研究科修了後、2012年司法試験に合格。複数法律事務所で実務経験を積んだ後、2015年佐藤みのり法律事務所を開設。
A: 労働契約の内容にもよりますが、一般的に、会社は、勝手に在宅勤務(リモートワーク)をしようとする従業員に対し、注意や指導をすることができます。
どこで仕事をするかは、労働条件の一つ、「就業場所」の問題です。労働契約締結の際には、すべての労働者に対し、労働条件を明示する必要があるところ、「就業場所」も明示事項の一つになっています。
今までは、労働契約締結直後の就業場所のみ明示すれば足りましたが、2024年4月以降に締結される労働契約から、今後の見込みも含め、労働契約の期間中における就業場所の範囲を明示することになりました。
一般的な正社員の場合、就業場所に限定はなく、「会社の定める営業所」など、全ての就業場所を含めた内容になっているでしょう。就業規則でリモートワークについて規定しているなど、リモートワークを行うことが通常想定されている会社の場合は「会社の定める場所(リモートワークを行う場合、労働者の自宅を含む)」などと明示することが必要になります。
いずれにせよ、リモートワークだけを想定した労働契約でない限り、会社は、労働契約の範囲内で、従業員の就業場所について指示することができます。
会社には、業務上の必要性などを踏まえ、どの従業員がどこでどのような業務を行うかについて決める一定の裁量があり、従業員は会社の指示に従わなければならないのが原則です。
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