ChatGPT、Gemini、Copilot……使い分けの「最適解」は? 2025年の生成AIを総括:その悩み、生成AIが解決【番外編】(2/2 ページ)
振り返ると2025年は、生成AIが「個人の作業効率化」を超えて、チームの業務フローに入り込んだ年だった。「どのツールが最も優位か」という単純な競争ではなく、用途に応じて複数を使い分けることで、その性能を効果的に引き出せる時代になっている。2025年を総括して各ツールの進化を振り返りつつ、主要ツールの使い分けについて解説する。
ChatGPT、Gemini、Copilot……使い分けの最適解は?
これらの進化を踏まえ、今後、各ツールをどう使い分けていけばよいかを解説していく。どれも高性能だからこそ、「何を、どこで使うか」の選択が成果を左右する。各ツールの強みと最適な活用シーンを見ていこう。
ChatGPT:考えずに使える万能選手
ChatGPTは、8月のGPT-5が登場以降、質問に応じて自動でモデルの切り替えが行われるようになり、ユーザーは「どのモデルを使うか」を意識することなく使えるようになった。
文脈理解力も高いので、長文の資料の構成を組み立てる場合や、長い文章に論理的な破綻がないかを確認するといった用途では、ChatGPTが適している。参照元リンクを示しながら回答できることを生かし、「ドキュメント内容に事実誤認がないか確認して」と指示するといった用途にも使いやすい。
画像生成については、文字入りの画像を作りたいのであればGeminiに軍配が上がるものの、単体の画像を微調整しながら仕上げたい場合、ChatGPTのほうが背景透過や細かい指示が通りやすい印象がある。
このほかに実用性の高い機能として、秋に登場した「会話のブランチ(枝分かれ)」にも触れておきたい。これは、チャットの途中で新しいチャットに分岐して質問を続けられる機能だ。ひとつの会話のなかで複数の方向性を並行して試したいときに非常に重宝する。
これまでも汎用ツールとして選ばれることが多かったChatGPTだが、モデルの自動選択やメモリ機能の強化により、「ユーザーが深く考えることなく使える」ツールとしての立ち位置がより強固なものとした。
〇Gemini:リサーチ機能とアウトプットの豊富さに強み
この1年で、Deep Research系のツールは各社から登場した。しかしリサーチの先まで考えた場合の使いやすさではGeminiが強い。とくにリサーチ結果を音声コンテンツやスライド、クイズといった多様な形式で出力できる機能は、リサーチ後の情報の活用の可能性を大きく広げた。
NotebookLMは、出力結果をポッドキャスト化して音声で聞けるようになったことで、アウトプットツールとしても広く使われるようになった。また、Deep Researchを行い、その結果をソースとして利用できるようになったことで、リサーチから成果物作成までを一気通貫で行えるようになった点も強みだろう。
画像や動画生成についても精度の高さが群を抜いている。ただし画像生成については、背景透過の出力がしづらかったり、出力画像にウォーターマークが入ってしまったりと、出力画像をそのまま使う前提の用途ではやや不便な点もある。用途に応じてChatGPTと使い分けるとよいだろう。
Claude:文章の「AIっぽさ」を消すならこれ一択
エンジニア向けツールとしての進化がめざましいClaudeだが、自然で美しい日本語を書く能力は、相変わらず群を抜いている。
ChatGPTやGeminiなど他のAIツールで出力した文章の、「表現がAIっぽい」と感じる場合や、「表現のバリエーションをいくつか考えてその中から選びたい」という場合のブラッシュアップで重宝する。
文章としてのクオリティーを担保したい場合におすすめの使い方は、ChatGPTとの「分業体制」だ。ChatGPTには「論理の破綻がないか」「事実誤認がないか」「情報の抜け漏れがないか」といった内容面のチェックを依頼し、Claudeには表現のブラッシュアップのみ依頼するという使い分けをすると、それぞれの強みを生かせる。
コーディング寄りの使い方としては、アーティファクトで簡易アプリを作成できる機能も活用したい。作りたいものをチャット上で指示するだけで簡易アプリを作成できるので、資料からミニ教材を作成したり、定型業務を自動化したりといったことが可能になる。
Copilot:画面を離れずに作業を完了
Copilotは、Officeドキュメント内で強みを発揮する。11月にMicrosoft 365 Copilot向けに登場した「エージェントモード」では、ドキュメントを直接編集することも可能になった。例えばWord文書なら、修正が必要な項目を指示して自動書き換えるといったことができる。
CopilotのWebアプリで利用できる新機能としては、「ノートブック」にも注目したい。GoogleのNotebookLMと同様に追加された資料に基づいて回答するタイプのツールだが、Microsoft 365内の資料の集約に主眼を置いた、より業務寄りの設計となっている
「最強ツール探し」より、使い分けの「最適化」を
環境が許す場合、特定のAIだけに頼るのではなく、用途に応じて複数を併用するのがよいだろう。各ツールの得意分野は異なるし、同じ質問を複数のAIに投げることで異なる視点の回答が得られることもある。
2025年は、「最強のツールを選ぶ」時代から、「それぞれの強みを生かして使い分ける」時代へと変化した年だったといえる。そして2026年は、この流れがさらに加速するだろう。各ツールの進化を追いながら自分なりの「分業体制」を構築していくことが、生成AI活用の鍵となりそうだ。
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