仕事の熱意が低いのは若手だけ? データが示す真実(2/2 ページ)
「なぜ現在の若者たちは仕事に対する熱意が低いのか」を解く手がかりとして、「仕事のやりがい」をキーワードに探ってみよう。
仕事にやる気がないのは時代のせい?
若干モヤモヤしてきた上の世代の方もいるかもしれないので、いくつか若者にフォローを入れていきたい。一つは、以前に比べて減ったとはいえ、未だに一定数の若者が、「きつくてもやりがいのある仕事」だったり、「給料は安いが面白い仕事」を選択していることだ。
30年間の変化を見ると「やりがいや面白さ」は一人負けしているのだが、だからといって全ての若者が「給料の良い仕事」や「ストレスのない仕事」だけを希求しているようなイメージを抱くのは早計だ。
そしてもう一つ、こちらのほうが重要なのだが、今の時代、上の世代も若者とほとんど変わらない労働観を持っている、ということも今回の調査で明らかになった。
前述した項目の2024年の49〜52歳の回答値を見てみると、どの項目でも2024年の若者(19〜22歳)の結果と大差がないことが分かる。
50歳前後の親世代は現在、まさに会社や組織の中で責任ある地位を占める年代になっているはずだが、それでも「責任のある地位よりも気楽な地位」のほうがよいという率が78%で、なんなら若者のそれ(73%)をちょっと上回っていたりする。
これにはいくつか解釈の仕方があって、その一つは今の若者は親世代をよく見ている、ということ。
若者たちが家族内の会話の中で親世代の労働観をそのまま吸収している、という仮説だ。つまり、若者が仕事にやりがいを求めなくなっているとしたら、それは親のまねをしているだけですよ、ということ。
これは以前に比べて圧倒的に緊密になった若者と親の関係を踏まえると、かなり可能性の高い話だろう。
そのように書くと、「じゃあ、全部親のせいってことか?」とさらにモヤモヤしてしまった人もいるかもしれないが、時代の移り変わりの中で、仕事にやりがいを持たなくてはいけない、という考え方自体がそもそも変化してきている、という解釈もできそうだ。
仕事に「生きがい」はいりません 30年の調査データが明かすZ世代のリアル
職場・家庭・社会で「若者」と向き合うすべての人へ。
30年の観測調査データで、謎に満ちた素顔が明らかに。
これが彼らの、表には出さない本音
- 「仕事に情熱を持つ上司」は嫌
- 職場に活気は求めていない
- 人前でほめられたくない
- 成功や能力はガチャで決まる
- 恋愛よりも推し活
仕事・消費・恋愛・コミュニケーションに至るまで、多面的な切り口から世代間ギャップを解説し尽くす。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
部下に「仕事は終わってないですが定時なので帰ります」と言われたら、どう答える?
企業にとって残業しない・させない文化の定着は不可欠だ。しかし――。
部下「出社義務化なら転職します」 上司は引き止めるべきか、去ってもらうべきか
出社義務化で部下が次々辞める時代。管理職はどう向き合えばいいのか――答えは意外なところにある。
オンライン会議中に宅配を受け取る新入社員 叱っていいのか、悪いのか?
何度も続くと気になってくるし、客先での商談となると話も変わってくる。
「残業キャンセル界隈」名乗る若者が増加中…… 上司はどう向き合うべき?
SNS発の「○○キャンセル界隈」が職場にも広がり、「残業キャンセル界隈」を名乗る若手が増えている。背景には働き方改革の誤解や成果への無関心がある。組織の生産性低下を防ぐには?
部下から「給料を上げてください」と言われたら、上司のあなたはどう返す?
もしこんな相談を受けたら、決して避けてはいけない。上司がどう向き合うべきか解説する。
