AIが仕事をする時代、人間に「論理的思考トレーニング」は必要か?(2/2 ページ)
生成AIが発展した形として、ゴールを設定すれば自律的に仕事を行う「AIエージェント」が注目されている。このような変革期において、個人のキャリア開発として一体何をすればいいのだろうか。
AI時代、企業に求められる個人のキャリア開発は?
このような変革期において、企業に求められる個人のキャリア開発とは一体何であろうか。この問いに対する解答は複数存在するが、その中でも特に重要な一つが、AIエージェントのような自律的に業務を遂行するシステムを「使いこなす」立場として不可欠となる論理的思考力である。
AIエージェントは、設定されたゴールに向かって自律的に動作するという特徴を持つが、そのゴール設定自体が曖昧であったり、論理的に誤っていたりすれば、当然ながらその真価を発揮することはできない。
複雑なビジネス課題を正確に理解し、それをAIエージェントが実行可能な具体的なゴールへと落とし込む論理的分解・設定できる能力こそが、これからの時代において人間に求められる極めて重要な役割の一つとなるのだ。
また、どれほどシステムの活用範囲が広がったとしても、人間が仕事を進める限り、人間同士のコミュニケーションが完全にゼロになるとは考えにくい。
特に、リアルタイムで進行する人間同士のコミュニケーションにおいては、「瞬時に状況を判断し、論理的かつ説得力のある形で自身の考えを伝え、相手を理解する」という「瞬発的な論理的コミュニケーション」が求められる場面が数多く存在する(もしリアルタイムで対応しなくてもいい状況であれば、生成AIを活用して最適な回答を検討する時間的余裕があるかもしれない)。
AIが人間の仕事を奪うという議論は、これまでも繰り返し語られてきたテーマである。しかし、多くの人は、AIはあくまで人間の業務を「サポート」するツールであり、日々の業務判断は人間が担う必要があるため、直ちに仕事が奪われることはないだろうと考えているかもしれない。
だが、AIエージェントのように自律性を持ち、他のシステムやデータと連携しながら複雑な業務を遂行できるAIの登場は、いよいよ人間を代替する業務範囲を大きく拡大させる可能性を秘めている。
このような未来を見据え、私たち1人ひとりが、論理的思考力を含む必要な能力開発を積極的に実施していくことが、これからのキャリアを築く上で不可欠であると筆者は考えている。
本書は「頭の中をうまく整理できない」と悩むビジネスパーソンが、短い制限時間内にたくさんの「論理的思考を鍛えるトレーニング」をすることで、パッと論理的に考えられるようになる本である。
- 1章 論理的思考力こそ「最高の知性」である
- 2章 どうしたら瞬時に「論理的に考えられる」ようになるのか?
- 3章 人の話を「論理的に把握する」 瞬間 論理的思考トレーニング33問
- 4章 頭の中を「論理的に整理する」 瞬間 論理的思考トレーニング30問
- 5章 人に話を「論理的に伝える」 瞬間 論理的思考トレーニング33問
- 終章 超・実践編3問−−論理的に把握し、整理し、伝える、瞬間 論理的思考トレーニング
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
部下に「仕事は終わってないですが定時なので帰ります」と言われたら、どう答える?
企業にとって残業しない・させない文化の定着は不可欠だ。しかし――。
部下「出社義務化なら転職します」 上司は引き止めるべきか、去ってもらうべきか
出社義務化で部下が次々辞める時代。管理職はどう向き合えばいいのか――答えは意外なところにある。
オンライン会議中に宅配を受け取る新入社員 叱っていいのか、悪いのか?
何度も続くと気になってくるし、客先での商談となると話も変わってくる。
「残業キャンセル界隈」名乗る若者が増加中…… 上司はどう向き合うべき?
SNS発の「○○キャンセル界隈」が職場にも広がり、「残業キャンセル界隈」を名乗る若手が増えている。背景には働き方改革の誤解や成果への無関心がある。組織の生産性低下を防ぐには?
部下から「給料を上げてください」と言われたら、上司のあなたはどう返す?
もしこんな相談を受けたら、決して避けてはいけない。上司がどう向き合うべきか解説する。
