論理的に伝えるための「ゴール」の設定方法(2/2 ページ)
「論理的に伝える」ための第一歩は「伝えることのゴールを設定する」ことから始まる。論理的であるかどうかはゴールに向けて理路整然と話が整理されているかに左右されるが、このゴールが定まっていない限り、論理的かどうかの判断もつかないからだ。
論点を設定する
「ゴールを定義する」の次に必要なのは「論点を設定する」である。ちなみに、ここでいう論点とは「定義したゴールに至るために押さえておくべきポイント・要点」と捉えると分かりやすい。
例えば、部下との面談のゴールが「次期目標を合意し、達成へのコミットメントを引き出すこと」であった場合、論点は、
- 「部下自身のキャリアプランや成長意欲は何か?」
- 「会社や部署の目標達成に貢献するために、どのような役割を担いたいか?」
- 「目標達成のために、どのようなスキルや知識を習得する必要があると思うか?」
といった具合である。
別の例を挙げよう。あなたがとある企業の情報システム部の社員だったとして、自社のITシステム導入時のベンダー選定をしている場面で考えてみる。ベンダーとのコミュニケーション上のゴールが「当該ベンダーの特徴を把握し、他社比較ができること」だとしよう。この際の論点として、
- 「ベンダーサービスの品質レベルは他社と比べて高いか?」
- 「金額はどの程度か?」
- 「納期はどのくらいかかるか?」
などが挙げられる。
こういった、ゴールに至るために必要な論点(ポイント・要点)をあらかじめ想定しておくことで、インプットをする際にどのような内容を中心にインプットすべきかが明確になるため、後になって有象無象のインプットに溺れて、あまり有効ではない情報ばかりを集めてしまうリスクを低減できる。
「論点に沿って把握する」
論点(=ゴールに至るために押さえるべきポイント・要点)を設定したら、その後はその論点に沿ってインプットをしていく。例えば、先ほどの例の場合、論点は以下の通りであった。
- 「部下自身のキャリアプランや成長意欲は何か?」
- 「会社や部署の目標達成に貢献するために、どのような役割を担いたいか?」
- 「目標達成のために、どのようなスキルや知識を習得する必要があると思うか?」
「論点に沿って把握する」の段階では、この設定した論点に沿って相手の話などを聞くことで、相手が求めていること、判断基準などがつかみやすくなるのである。
本書は「頭の中をうまく整理できない」と悩むビジネスパーソンが、短い制限時間内にたくさんの「論理的思考を鍛えるトレーニング」をすることで、パッと論理的に考えられるようになる本である。
- 1章 論理的思考力こそ「最高の知性」である
- 2章 どうしたら瞬時に「論理的に考えられる」ようになるのか?
- 3章 人の話を「論理的に把握する」 瞬間 論理的思考トレーニング33問
- 4章 頭の中を「論理的に整理する」 瞬間 論理的思考トレーニング30問
- 5章 人に話を「論理的に伝える」 瞬間 論理的思考トレーニング33問
- 終章 超・実践編3問−−論理的に把握し、整理し、伝える、瞬間 論理的思考トレーニング
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