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「NISAの次」は外貨なのか クレカ積立が預金に広がる意味「ポイント経済圏」定点観測(4/4 ページ)

三井住友FGが国内初の「外貨クレカ積立」を開始した。投信で定着した仕組みが外貨預金にも広がる背景には、円安・物価高による通貨分散ニーズがある。金融機関の狙いと、外貨預金の位置付けを整理する。

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「ポイント目的の即売り」をどう防ぐか

 サービス設計にも工夫がある。最大3%のポイント還元となれば、積み立てた外貨をすぐに円に戻し、ポイントだけを得ようとする利用者が出てくる可能性がある。発表会見でも、記者からこの点を問われた。

 松井氏は「積み立てた同じ月に円に戻してしまうと、ポイントは付与できないという制約を設けている」と説明。少なくとも1カ月は外貨で保有しなければポイントが付与されない仕組みだ。「お客さまにしっかり時間分散をして外貨に取り組んでいただきたい」という狙いがある。

 一方で、必要なときに円に戻せる流動性は、外貨預金の特徴でもある。海外旅行や留学などで使う場面も想定されており、一定期間保有後の売却まで制限するものではない。

「NISAの次」になるか

 SMBCグループは外貨クレカ積立で、5年後に年間1000億円の積立額を目指す。同グループがSBI証券と組んで提供しているクレカ投信積立は月間920億円、年間で約1兆円規模に達している。とはいえ外貨積立の場合、税制優遇がない中で、ポイント還元を武器に1000億円を狙うのはかなり野心的な目標といえる。

 松井氏は「ハードルが高い金融サービスを身近に感じていただき、お客さまの生活をさらに豊かにしたい」と語る。投信のクレカ積立がNISAとともに資産運用の入り口となったように、外貨預金も身近な選択肢にしたい考えだ。


(出典:ゲッティイメージズ)

 三井住友カードにとっては、積立の選択肢が広がることでプラチナプリファードなど上位カードのメリットが増すことになる。カード会員の獲得や維持には効果的だろう。1回当たり10万円の上限や、前述のような税制面の厳しさはあるが、クレカ積立という仕組みが外貨預金普及のきっかけになるか、注目したい。

筆者プロフィール:斎藤健二

金融・Fintechジャーナリスト。2000年よりWebメディア運営に従事し、アイティメディア社にて複数媒体の創刊編集長を務めたほか、ビジネスメディアやねとらぼなどの創刊に携わる。2023年に独立し、ネット証券やネット銀行、仮想通貨業界などのネット金融のほか、Fintech業界の取材を続けている。


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