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SaaSが死んだ?──Sansanが「むしろチャンス」だと自信を見せるワケ(2/2 ページ)

「SaaS is dead」(「SaaSは死んだ」)――。生成AIの台頭によって、従来のプロセス管理型SaaSの価値が揺らいでいる。この逆風を「成長のチャンス」と断言するのが、Sansanの事業責任者、小川泰正氏だ。AIを脅威ではなく、自社のビジネスモデルを完成させるための要素と捉える小川事業部長に、今後の展望を聞いた。

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AI投資の成否を左右 収益直結型の「新しい物差し」をどう作るか

 AI活用や自動化が進む中で、顧客はよりシビアに「成果」を求めるようになってきた。従来のSaaS導入効果とは異なる、AI時代の新しい「成功の物差し」(ROI、投資利益率)をどのように提示するのか?

 「非常に難しいと思っています。難しいというのは、投資対効果が見えにくくなっているのが実態だからです。理由は、AIの進化のスピードが速すぎることと、業務や市場が抜本的に変わっている実感が沸きにくいからです」

 2025年、小川事業部長が米国を訪れたとき、運転手のいない自動運転タクシーの米Waymo(ウェイモ)のサービスを体験した。視覚的にも、体感的にもタクシービジネスが置き換わったことを実感したそうだ。

 「分かりやすさは必要です。AIを使うことで、例えば『プログラミングの工数をいくつ減らせた』と提示するのは簡単です。ただ、AIによっていかに収益につながったかということを提示していくところに、課題があります。そこをうまく言語化してROIを伝える方法を模索しています」

攻守一体の「両にらみ」 “やりきる”経営のバランス感覚

 「当社は常に両にらみをする会社だと思います。アグレッシブなように見せていますけど、ディフェンシブですし、ディフェンシブなように見えていますけど、アグレッシブです」

 Sansanは企業理念を「Sansanのカタチ」と表現している。その1つに「Premise」という項目があり、「セキュリティと利便性を両立させる」と書かれていた。利便性とセキュリティの両立は、まさに両にらみを体現している。両方とも実行しなければ、どちらも中途半端に終わりかねない。だからこそ小川事業部長は、「一度、始まったらやりきることの大事さ」を説く。

 「両にらみとは、端から反対側の端まで行ききることを意味しています。途中で止まることは許容していません」

 「サービス開発をやり続けるしかない」「途中で止まらずにやりきる」……。これを実行できなければ、AI時代のSaaSの未来には「Dead」(死)が待ち受けている。一方、苦しくても踏ん張って開発を続け、新サービスをリリースすることでエコシステムが形成できれば、「SaaS is alive」(SaaSは生きている)未来が開ける。それがSansanの答えだ。

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