インタビュー
40年続いた“社内のタブー”を破った シャウエッセン「夜味」は、なぜ売れたのか(4/5 ページ)
発売から40年。ウインナーは「朝食向け」という社内の常識を疑い、夜の食シーンに踏み込んだシャウエッセン「夜味」。ブランドの軸を守りながら、なぜ新しい需要を掘り起こすことができたのか。その舞台裏を追った。
30〜40代男性の獲得に成功
通常のシャウエッセンは、50代以上の女性をターゲットにしているが、夜味は30〜40代男性に絞った。広告展開も通常品は地上波のマス広告が中心だが、夜味はSNSに特化した。SNSでは「夜味って何だ」という好奇心が話題を呼び、初月で販売目標の3倍を売り上げたほか、狙い通り30〜40代男性の購入割合も伸びた。
当初は通常品と市場を奪い合う懸念もあったが、両方を購入して食べ比べる人が多く、定番品と夜味が共存したほか、高齢層のファンが購入するケースも多く見られた。
しかし、日本ハムはこれだけ好調な商品を、なぜ通年販売しないのか。岡村さんは「シャウエッセンを夜にも食べてほしいという狙いで発売している。夜の喫食シーンが広がれば成功なので、通年で販売する意図はない」と説明する。
夜味そのものの売り上げが目的ではなく、シャウエッセンを夜に食べるシーンを増やすこと。夜味でウインナーが夕食の選択肢になることを知ってもらい、最終的には定番品で需要を取り込む考えだ。
すでに夜のおかず市場には、安価な冷凍食品や総菜があふれているが、岡村さんは「ウインナーを夜に食べる習慣やイメージがお客さまの中になく、新鮮さを持って受け止められた」と分析する。ウインナーが夜に合う、意外と夜ご飯に合う、そしてしっかりメインを張れる。そうした驚きをもって受け入れられたという。
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