インタビュー
動画を「わざわざ」手渡せるチェキが登場 なぜ15秒までなのか(3/5 ページ)
スマホで動画を即座に共有できる時代に、富士フイルムは「動画を手渡す」チェキを投入した。撮影時間は最大15秒。その制限には、撮る側と受け取る側の距離を縮めるという、同社なりの思想がある。なぜ15秒なのか、その狙いを追った。
音と静止画から、動画と静止画へ進化
開発の背景には、チェキの進化がある。嶋さんは「チェキといえば、写真を撮ってその場で渡せるという体験が唯一無二の価値。それを動画にまで踏み込めば、さらに進化させられると考えた」と振り返る。
同社は2019年から、音声をQRコード化し、撮影画像と一緒にプリントできる「instax mini LiPlay」シリーズを展開している。音声に続き、今回は動画にも対応した。
ただ、開発は容易ではなく、構想から製品化まで通常より長い期間を要したという。特に、ジダイヤルエフェクトの再現度にはこだわった。
統括マネージャーの高井隆一郎さんは「動画技術の変化だけでなく、時代ごとのメディアやデバイスの性質も再現した」と説明する。同社のデザインセンターと協力し、映像の質感だけでなく、タイムスリップしたような体験を目指した。
操作性にも配慮した。動画撮影はシャッターボタンを長押ししている間だけ録画され、指を離すと一時停止するシンプルな仕組みを採用。同時に、アナログな操作感も重視した。ジダイヤルやプリントレバーなど、主要な操作を物理的なスイッチで配置し、撮影への没入感を高めている。
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