コラム
サーモンは偶然のヒットではなかった? 養殖の経済合理性:寿司ビジネス(3/3 ページ)
世界で定番となったサーモン寿司。その人気の背景には味や見た目だけでなく、養殖による安定供給や加工のしやすさなど、寿司ビジネスに適した生産構造があった。国産養殖の取り組みも広がり、今後も欠かせない存在であり続ける。
一方で、設備投資やコスト面の課題もあり、すべてのサーモンが陸上養殖に置き換わるわけではないと捉えられます。しかし、国産サーモンの選択肢を広げる技術としての位置付けにあることは間違いないでしょう。
このように、サーモンは海外養殖に支えられながらも、国内各地でも新たな生産の形が模索されています。
世界規模で確立された養殖技術と、日本ならではの地域性や技術開発が組み合わさることで、サーモンは今後も寿司ビジネスの中核的なネタであり続けるでしょう。
この記事は、『寿司ビジネス』(ながさき一生/クロスメディア・パブリッシング)に掲載された内容に、編集を加えて転載したものです。
著者プロフィール:
ながさき 一生 1984年、新潟県糸魚川市にある「筒石」という漁村の漁師の家庭で生まれ育ち、家業を手伝いながら育つ。2007年に東京海洋大学を卒業後、築地市場の卸売企業に就職し、水産物流通の現場に携わる。その後、東京海洋大学大学院で魚のブランドや知的財産の研究を行い、2010年に修士課程を修了。
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