2015年7月27日以前の記事
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寿司ネタのグローバル主役 サーモンを動かす巨大産業寿司ビジネス(1/2 ページ)

世界中で人気を集める寿司ネタ、サーモン。その安定供給の背景には、養殖技術の発展と国際物流、計画的な生産ビジネスがある。味だけでなく、巨大な産業構造が支える現代的ネタである。

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 今や寿司ネタの主役級となったサーモンですが、その背景には、天然魚とはまったく異なる「計画的な生産ビジネス」があります。サーモンは、養殖技術の発展と国際流通の整備によって、世界規模の巨大産業へと成長しました。

 世界のサーモン養殖生産量は2021年に320万トンに達し、2000年以降は10年ごとに約100万トンずつのペースで伸びています。国ごとの内訳では、1位のノルウェーが全体の45%、チリが25%を占めています。

 なかでもノルウェーは世界最大のサーモン輸出国で、国家の基幹産業の一つといっても過言ではありません。チリも南半球最大の生産拠点として存在感を持っており、日本企業も多く進出しています。

 なお、FAO(国連食糧農業機関)の統計によると2021年サケ・マス総生産量のうち、統計対象である全魚種の養殖の割合は約8割となっており、いかに生産を養殖に頼っているかが分かります。


サーモンはどのくらい生産されているか(出典:ゲッティイメージズ)

 この数字が意味するのは、「サーモンはもはや天然資源ではなく、農産物に近い魚になった」ということです。餌の配合、成長管理、出荷サイズ、脂質の乗り具合まで、ある程度コントロール可能な設計型タンパク源になっています。寿司ネタとして安定供給できる理由もここにあります。

 日本国内で消費されるサーモンも、その多くは輸入養殖サーモンです。回転寿司における人気ネタの上位常連であり、店舗によってはマグロを上回る販売量になることも珍しくありません。

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