2015年7月27日以前の記事
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ラーメンは炎上、立ち食いそばは支持 二重価格・対応の差を分ける境界線はどこか(3/4 ページ)

二重価格や客によって対応の差が分かれることに対する炎上が後を絶たない。こういった問題の「炎上」と「支持」を分けるポイントはどこにあるのか?

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立ち食いそばとラーメン店の違いは

 “目的”の違いは、燃えやすさの差も生む。「日常生活の一部」として利用するか、はたまた「非日常を楽しむため」か。富士そばは明らかに前者だ。それに対して、観光施設は後者と分類できる。二重価格の炎上しやすさは、生活の密着度と無関係ではないだろう。

 では、「立ち食いそばとラーメン店の違いは?」と、疑問に思う読者もいるはずだ。あくまで筆者個人の分析でしかないが、日本におけるラーメン店は、もはやわれわれにとってもアトラクションであり、観光地の一種になっているのではないかと考えられる。

 ラーメン店では数時間待ちの行列も当たり前だが、立ち食いそばでは並んでも数分が一般的だ。また、問題視された店のような“横浜家系ラーメン”の場合、麺のゆで加減や、油・タレの量を調整できる。

 いわゆる“二郎系ラーメン”の店舗で、「ヤサイニンニクアブラカラメ」といった難解な注文で無料トッピングを頼むのと同様に、ある種のスリルとカスタマイズ要素から、ラーメン店にゲーム性を感じる人は少なくないはず。ラーメンは国民食でありながら、非日常を味わえるコンテンツでもあるのだ。


特徴的なラーメン店は非日常を味わえるコンテンツになりつつある(画像:ゲッティイメージズより)

二重価格への反発を弱めるには

 さて、ここまで「なぜ二重価格は燃えやすいのか」を考察してきたが、とはいえ昨今の物価高では、価格転嫁したいとの声があっても不思議ではない。また、円安で「安価に行ける観光地」として日本が位置付けられている現状から、為替差で優位にある外国人観光客に目を付けるのも、商売として理解できなくもない。

 となれば、どうすれば穏便な着地となるのか。「どこも導入しているから」といった主体性なき二重価格は、自ら火に飛び込んでいるようなものだ。やはり、先ほども言ったように、妥当性を与えられるかが重要となるだろう。

 まず考えられるのは「理由を可視化する」ことだ。例えば「観光客のスーツケースの車輪が汚れないよう頻繁に床を清掃するため」「従業員の英会話レッスン代に充てるため」といった説明があれば、気持ちよく払ってくれないだろうか。

 インバウンド客に料金の上乗せ理由が伝わり、納得してもらえれば、ハレーションは起きにくい。反対に、説明なしに払わせてしまえば、だまし討ちのような印象を与えてしまい、反発を招く。

 インバウンド向けの高価格商品を、別途用意するのも手だろう。問題は「同じ商品なのに、購入者によって価格差が生じる」ことだ。別の商品として売り出すのであれば問題ない。観光地ならば「特製ガイドマップ」をセットにしてもいいだろう。日本ならではの“おもてなし”を付加価値として提供できれば、正当な対価と認識してはくれないだろうか。

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