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ソニーは、なぜレコードを捨てなかったのか 7年ぶり新プレーヤー投入の背景(3/5 ページ)
ソニーが7年ぶりにレコードプレーヤーの新製品を投入した。ストリーミングが主流の時代でも、なぜ同社はレコード事業を続けてきたのか。拡大するアナログ市場の実態や、若年層に広がる新しい音楽体験を担当者に聞いた。
レコード不振でも販売を続けた「オーディオ魂」
ソニーがレコードプレーヤーを手がけてきた歴史は、半世紀以上に及ぶ。その間、同社はCDやハイレゾなどデジタル化を推し進めてきたわけだが、レコードが下火になった”不遇の時代”が続いても、プレーヤーの販売は絶やさなかった。なぜ、撤退しなかったのか。
その理由を三浦さんは「アナログプレーヤーは職人技の塊(かたまり)。溝を正確にトレースするための技術やノウハウが詰まっている。一度やめてしまうと、二度と戻れない」と語る。ソニー社内にも「仕事を超えた、心からオーディオが好きな人たち」が在籍しており、1機種でも続けようという信念が途絶えなかったという。
とはいえ、今回の新機種の開発に際しては、社内に懐疑的な声もあった。「アナログは終わったメディアではないか」という意見も挙がったが、人気アーティストがLP盤を同時発売する動きや、アナログ回帰を示すトレンドなど、客観的なデータを一つ一つ示すことで理解を得た。
技術面でも進化を遂げている。新モデルでは、振動を抑えるためのシミュレーションを繰り返し、筐体(きょうたい)内部の構造を最適化した。レコードの溝をいかに正確に読み取るかが音質の肝であり、そのために振動を抑える設計が重要となる。
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