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高すぎる"だけ"の目標は社員を壊す――ニデックの会計不正から何を学ぶべきか?(4/4 ページ)
ニデックの不正会計問題が大きな波紋を広げている。第三者委員会の報告書が公表され、その異常な実態が明らかになった。世の中の経営者や管理職は、この事例から何を学ぶべきか。
恐怖で動く組織に未来はない
ニデックの事例は、目標管理における重要な教訓を突きつけている。
高い目標は人を成長させる。しかし、ただ高いだけで、恐怖と恫喝で追い込むだけでは、人や組織は壊れてしまう。創造性は失われ、不正が蔓延するだろう。ゆるすぎる目標では成長しない。だが厳しすぎる目標もまた人を壊すのだ。
岸田社長は「正しくやることを貫いて高収益な企業に再生できると信じている」と語った。第三者委員会の報告書も「ものづくり企業としてのニデックの実力は厳然として存在する」と指摘している。EV向け駆動装置やAIデータセンター向け水冷装置など、成長領域での技術力は十分にある。
大切なのは「適度な緊張」のなかで、社員が自ら考え、挑戦できる環境をつくることだ。恐怖ではなく信頼で動く組織づくり。大きな可能性があるニデックが、次の成長ステージにたどり着くためには、この組織づくりが不可欠だ。
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