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【4月1日から】「130万円の壁」実質引き上げへ 間違いやすいポイントと企業がすべき3つの準備 社労士が解説(1/3 ページ)

厚生労働省は4月1日から、130万円の壁の要件を緩和すると発表しました。改正の詳しい内容、企業や労働者がどんな影響を受けるのかを社会保険労務士が解説します。

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 社会保険料の負担が生じる基準となる「130万円の壁」。パートやアルバイトで働いている人の年収が130万円を超える場合、配偶者の扶養から外れて自身で国民健康保険や国民年金に加入しなければなりません。自分自身で健康保険料や年金を払うようになると、収入が増えても手取りは減少します。そのため年収が130万円に収まるように就業時間を調整する人もいます。

 野村総合研究所が2025年11月に実施した調査によれば、配偶者のいるパート女性のうち、56.7%が「年収の壁を意識し、自身の年収を一定額以下に抑えるために、就業時間や日数を調整している」ことが分かりました。

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自身の年収を一定額以下に抑えるために、就業時間や日数を調整している有配偶パート女性の割合(野村総合研究所のプレスリリースより引用)

 しかし昨今の人手不足により「パートやアルバイトといった短時間労働者にもっと働いてもらえるようにしたい」と考える経営者も多数います。労働者側も昨今の物価高騰を受けて「手取りが増えるのであればもっと働いて世帯年収を底上げしたい」と希望する人も多いでしょう。

 こうした双方の要望に応えるため、厚生労働省は4月1日から、130万円の壁の要件を緩和すると発表しました。そこで今回は、改正の詳しい内容、企業や労働者がどんな影響を受けるのかを社会保険労務士が解説します。

「130万円の壁」緩和 どう変わる?

 被扶養者とは、働いている家族の収入で生活しており、健康保険の保険料を自身で払わずに保障を受けられる人です。健康保険の被扶養者、つまり国民年金の第3号非保険者として認定されるかどうか判断するため、現在は対象者の課税証明書、給与明細書、雇用契約書(労働条件通知書)などから残業代を含めた1年間の収入見込みを含めて、130万円未満かどうかを確認しています。

 労働条件通知書とは、会社が労働者を雇い入れる際に、賃金や労働時間などの条件を明示する書面です。労働基準法第15条により、全ての労働者に対して渡すことが義務付けられていて、パートやアルバイトも例外ではありません。

 4月1日以降は、残業代を含めず給与収入のみで、雇用契約内容に基づく年間の収入が130万円未満である場合は被扶養者と認定されます。なお非課税となる税金と異なり、企業から支給される通勤手当ても、社会保険の被扶養者認定の際には収入に含まれる点に留意しましょう。

 現在でも人手不足のため、一時的に残業時間が増えて年収が130万円を超えた場合は、事業主の証明書があれば被扶養者として認定されました。4月1日以降はその書類も不要となり、労働条件通知書と給与収入のみであるという申し立てがあれば済むようになります。

 パートやアルバイトなどに賞与を支給する会社は多くはないですが、同一労働同一賃金への対応や人材確保のため、支給するように方針を変える会社もあるでしょう。このような認定段階で見込んでいなかった賞与などの臨時収入によって、年間の収入が130万円を超えても原則として被扶養者認定を取り消す必要はないとされています。

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