「外国人労働者=安く雇える」は大間違い 注意したい“グレーゾーン”な働き方(2/3 ページ)
日本で働く外国人労働者数は過去最多を記録しました。人手不足に悩む日本において、外国人労働者は今やなくてはならない存在となっています。外国人労働者の労務管理の注意点について、社会保険労務士が解説します。
【勘違いしがちなポイント】在留資格とグレーゾーンな働き方
外国人が日本で働くためには、在留資格が必要です。在留資格とは、外国人が日本に在留する間一定の活動を行ったり、一定の身分や地位があることを認めたりするもので、入管法という法律で内容が定められています。
日本で働く外国人は在留資格によって働ける職種などが決められており、その範囲を原則として逸脱することはできません。最も割合が多いのは、専門的・技術分野の在留資格で86万人5586人。全体の33.7%を占めています。
この中でも技人国(ぎじんこく)と略される、コンピューター技師や自動車設計技師といった技術の他、経理、営業など人文知識、通訳や語学の指導といった国際業務の資格に属する人が多いです。いずれも母国での大学卒業や、10年以上の専門的な職業経験を持っていることが要件です。
職種については、外国人労働者がこれまで学んできた知識や仕事で培ってきた経験、母国の文化や言語に関する知識と関連性のある業務であれば従事することが可能です。ですが、単純労働をさせることはできません。
例えば、ホテルのフロント業務をする外国人労働者が、食事の時間になると併設するレストランでウェイターとして働いているケースがあります。専門的・技術的分野の資格で来日している外国人労働者であれば、法律的にグレーな部分があると言えるでしょう。研修として一通りの業務を体験させているという例外はあるかもしれませんが、本来は通訳に関連するフロントの業務しかできないからです。
次いで多いのが身分に基づく在留資格で64万5590人です。身分に基づく在留資格とは、日本人や永住者との家族関係など、特定の身分や地位に基づいて日本に在留できる資格です。「永住者」「日本人の配偶者等」「永住者の配偶者等」「定住者」の4つが該当し、就労制限がなく、あらゆる職種で自由に働けます。
永住者と定住者は、同じように見えますが異なります。永住者が法務大臣から永住の許可を受けた者で、定住者は日系人とその配偶者、または連れ子などの事情を持つ人です。
技能実習生が占める割合は多くない
3番目に多いのは、開発途上国などへの技術移転や国際貢献を目的とし、日本の企業で働きながら技術や知識を習得する技能実習生です。技能実習生に関する問題点がメディアで取り上げられることが多いため、外国人労働者=技能実習生をイメージする人もいるかと思われますが、実数は49万9939人と割合では3番目に留まっています。
なお技能実習制度度は2027年4月1日以降、育成就労という制度に移行します。技能実習制度ではなかった就労開始時の日本語能力要件が、新たに育成就労制度では設けられます。また、技能実習制度では認められなかった本人意向による転籍が、一定の要件のもと認められます。
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