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富士山4000円入山料の成功に学ぶ 観光地の「値上げ戦略」とマネタイズ術観光ビジネス(3/3 ページ)

富士山入山料4000円の成功は、値上げによる観光マネタイズの好例。客数をほぼ減らさず安全や環境対策資金を確保し、観光地が稼げる仕組みを作る重要性を示した事例を解説する。

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観光ビジネス』(内藤英賢/クロスメディア・パブリッシング)

 このことはさまざまな教訓を与えてくれます。もともと入山料を設定するようになった課題として、軽装での登山や弾丸登山と呼ばれる夜通し登る無謀な登山客の防止を目的だったのですが、遭難者の大幅減少や死者数のゼロということを見ると、いかにこれまでその層が引き起こしていたかということが明らかになったのです。

 「タダ」というのは一見、良いことのように見えるのですが、タダというのはモノやコトを雑に扱わせることになるので、実は全く良いことではないのです。

 そして、客数に影響がなかったということは、富士山を訪れる人が、そもそも納得していた金額という証であり、かつその収益をさらに富士山の投資に回せるという好循環を生み出しました。

 このことは、「観光客の質の水準を保つためには、適正な価格を設定するのが非常に大事である」という、とても大事な教訓を与えてくれました。

 したがって、この富士山の出してくれた素晴らしい結果を基に、日本のあらゆる観光地の「入場料」「入園料」「入山料」「拝観料」を価格を見直す時が来た! と思うのです。

 観光立国を目指すというのであれば、日本のあらゆる観光地で、はびこる「観光地の安すぎる問題」を是正していかねばならないのです。

内藤英賢(ないとう・ひでさと):

合同会社Local Story代表

 早稲田大学政治経済学部卒業後、三菱UFJ銀行に入行。退職して、吉本興業の養成所(NSC)を経て約3年半芸人として活動。その後、観光業界へ転身し、株式会社アビリブに入社。株式会社プライムコンセプトの創業にも参画し、取締役副社長COOなどを歴任。宿泊施設や観光地のマーケティング・ブランディングを中心に300以上のプロジェクトを手がける。現在は地域活性化やDMO支援、講演活動など幅広く活躍している。


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