インタビュー
喫茶店で見かける「ルーレット式おみくじ器」 売上2倍でも“そのまま”を選ぶ理由(1/4 ページ)
レトロブームを背景に、販売台数をコロナ前の2倍に伸ばした「ルーレット式おみくじ器」。40年以上、仕様も100円料金も変えない理由はどこにあるのか。ハードの制約やコスト、あえて変えない判断に迫る。
レトロブームなどの背景もあって、アナログ製品が再評価されている。現代向けにアップデートされてヒットしているケースも多い中、発売当時の仕様をほぼそのまま残しながら、コロナ前の2倍に販売台数を伸ばした製品がある。喫茶店やスナックの卓上に置かれる「ルーレット式おみくじ器」だ。
登場から40年以上がたつが、基本設計も占い料の100円も当時のまま。なぜ変えないのか。製造を手掛ける金属加工会社の北多摩製作所(岩手県滝沢市)に聞いた。
直径11センチの球体の胴回りには、12星座の絵がぐるりと並ぶ。自分の星座のスリットに100円玉を入れてレバーを引くと、上部のルーレットが回り、下部からおみくじが出る。吉凶や愛情運、金運などが小さな文字で印刷された短冊は全50種類。仕組みも種類も、発売当時から変わらない。
北多摩製作所がおみくじ器の製造を始めたのは1983年。同社によると、国内で唯一のメーカーだという。もともとはリース事業専用で、一般向け販売は2013年の公式Webサイト開設以降だ。
おみくじ器事業を担当する大野幸一氏によると、現在のようにルーレットが載る前には、ドライフラワーをあしらったバージョンも試作したが、「全く売れなかった」という。試行錯誤の末、現在の「球体+ルーレット」という組み合わせにたどり着いた。
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