IT人材不足の正体は「業務のブラックボックス化」にあり フリーランス活用を阻む“4つの壁”の壊し方(1/3 ページ)
多くの企業がIT人材の確保に苦戦しています。副業人材やフリーランス人材の活用を検討する企業が増加する一方で、現場ではマイナスな声も少なくありません。今回はフリーランス人材活用において企業が直面する「4つの壁」について整理し、その解決策を考察します。
著者:芦野成則
レバテック株式会社 リクルーティングアドバイザー
一橋大学を卒業後、官公庁に5年半勤務し、2019年にレバレジーズに中途入社。企業の採用支援を行うリクルーティングアドバイザーとして、多角的な視点から採用支援を実施
IT人材の採用難は、もはや一時的な現象ではありません。多くの企業がIT人材の確保に苦戦しています。
『レバテックIT人材白書2026』によると、2025年度のIT人材採用において「目標達成が難しい見込み」(18.3%)、「ほぼ困難」(9.7%)と回答した企業を合わせて、約3割が採用目標に達しない可能性があります。
こうした採用難を背景に、副業人材やフリーランス人材の活用を検討する企業が年々増加しています。一方で、現場では「興味はあるがリスクが怖い」「どのように受け入れればいいか分からない」といった声も少なくありません。
本稿では、レバテックが保有するデータと企業ヒアリングの結果を基に、フリーランス人材活用において企業が直面する「4つの壁」について整理し、その解決策を考察します。
IT企業がフリーランス人材の活用に踏み切れない理由
近年、ITフリーランス市場は拡大傾向にあります。レバテックのデータによると、2025年12月のITフリーランスの案件希望者数は前年比128%と堅調に増加。案件発生数も同149%と過去最高を記録しました。
特に顕著なのがDX・AX領域です。DX関連のフリーランス案件は前年比182%と大幅に増加しており、企業のDX推進が構想段階から実行フェーズへ移行する中で、即戦力となるフリーランスへの需要が生まれていることがうかがえます。
一方で、フリーランス活用に関心を持ちながらも、導入に至らない企業は少なくありません。レバテックの調査によると、フリーランス活用を検討しているものの導入に至っていない理由として、3割以上の企業が「受け入れ体制が不十分」と回答しました。
加えて、フリーランス活用の検討有無にかかわらず「受け入れ体制が十分ではない」という回答は上位に挙がっていることから、契約や情報共有のルール整備、オンボーディング設計など、制度・運用面の環境整備不足が足かせになっていることがうかがえます。
また「良い人材が見つからない」(53.1%)という声の背景にも、単純な人材不足だけではなく、スキルの見極めに対する不安や、選定プロセスへの不慣れといった企業側の問題が潜んでいます。
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