麻辣湯ブームは、そもそも誰が仕掛けたのか 日本発か中国発か、その真相:スピン経済の歩き方(2/6 ページ)
タピオカ、高級食パン、唐揚げなどに続く「食のブーム」として、昨今話題になっている「麻辣湯」。若い女性を中心に人気を広げているようだが、このブームはどこから起きたのか。
「麻辣湯」を日本に初めて持ち込んだ有名人
例えば、タピオカブームに関していえば、台湾の人気カフェ「春水堂(チュンスイタン)」を誘致した関谷有三氏が有名だし、チーズタッカルビブームでいえば東京・新大久保の韓国料理店、高級食パンでいえば最盛期は約140店舗まで販売網を広げた「乃が美」など、分かりやすい仕掛け人がいるものだ。
では、「麻辣湯ブーム」は誰かというと、石神秀幸氏の名前を挙げる人が多い。
石神氏といえば、かつて「神の舌」と称されフードライターとして注目を集め、「ラーメン王」としてテレビ番組などにも出演するほど活躍した人物として知られているが、実は「麻辣湯」を日本に初めて持ち込んだ人としても有名だ。
ライター業を引退した後、シンガポールで食べた麻辣湯に衝撃を受けて、中国などで修行を重ね、2007年に日本初の麻辣湯専門店「七宝麻辣湯(チーパオマーラータン)」をオープン。当初は苦戦して、あっという間に開業資金2000万円を溶かしてしまったが、その後、試行錯誤を重ね、見事に成長を果たし、現在は62店舗を展開する麻辣湯分野の最大チェーンにまで成長させた。
ただ、七宝麻辣湯は確かに最大シェアを誇る人気店ではあるのだが、ゼロから単独で麻辣湯ブームを仕掛けたのかというと、やや微妙なところがある。
「七宝麻辣湯」が大きく成長したのは2021年12月、外食事業への投資、経営コンサルなど行うダイニングイノベーションと加盟開発・営業に関するパートナーシップ契約を締結してからだ。それまでは東京と大阪で7店舗を運営しているだけだった。
ダイニングイノベーションは「焼肉ライク」を成功させた実績もある。つまり、「七宝麻辣湯」が短期間で60店舗超の急成長を果たしたのは、同社のバックアップによるところが大きいのだ。
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