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「AI職務経歴書」はこう見破った 人事が見落とした“キラキラ経歴”のワナ(1/5 ページ)

AIで経歴書を作る候補者が増えている。AIを使うことで発生する問題は、時々「うそ」が混ざってしまうことである。選考時に、どう見極めるべきなのか?

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著者プロフィール:村上 ゆかり

コラムニスト。1児の母。リクルートにて人材業界で法人営業、面接、面談フォロー実績数百件を経験。人事役員などと伴走しさまざまな人事課題に向き合う。広告業界にて5000人集客イベント企画&事務局経験、福祉業界では人事管理職として新卒及び中途採用を1人で設計から実務まで担当し年間約120人採用を達成。国会議員秘書約4年半を経験後、フリーで活動を始め、執筆のほか企業の人事採用コンサルタントなどを手掛ける。アンガーマネジメント講師。


 「この企業、コンサルタントなんて職種はないですよね?」

 私が採用を支援している企業の会議室で、手元の経歴書を見て問いかけると、人事担当者は「えっ、そうなんですか?」と目を見開いた。

 最近、書類選考の場でこうした「あまりにできすぎた、どこかいびつな経歴書」に遭遇することが増えている。


AIで作った経歴書が増えている(出典:ゲッティイメージズ、以下同)

 生成AIを使えば、誰でも瞬時に論理的で華やかな経歴書を作成できる。しかし、AIは時として、「現実には存在しないもの」を平気ででっち上げる。ハルシネーションと呼ばれる、もっともらしい“AIのうそ”である。

 冒頭のケースで違和感を抱いた理由は明確だ。応募者がコンサルタントを経験したとする企業には、「法人営業」と「広告制作」の職種しか存在しないはずだからである。

 書類を読み進めると、「改善提案」や「課題抽出」といったコンサルタントらしき言葉が並ぶ一方で、「広告制作」という文言も混在していた。

 ここで違和感の理由が明確になった。この候補者は、広告制作に伴う「取材」を行っていただけだ。その事実をAIに読み込ませて書類を作成した結果、AIが「ヒアリングや提案を行う仕事なら、コンサルタントである」と、勝手に“誤読”したのである。

 こうしたAIのうそが、さまざまな採用現場で見られるようになってきた。

 私たちは、それをどう見破るべきなのか。今回は、AI時代の採用に潜むリスクと、選考のあり方を探っていきたい。

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