インタビュー
「聖地巡礼に来ました」 なぜ、セブン‐イレブン津田沼店に全国から日本酒好きが集まるのか(4/6 ページ)
日本酒好きから「聖地」と呼ばれている「セブン‐イレブン」が千葉県にある。どんな店なのか?
日本酒の聖地が、初心者にも親しみやすい理由
日本酒好きの聖地とも呼ばれる同店だが、決して玄人だけの場所ではない。店内には、日本酒初心者向けの工夫がいくつも見られる。
各銘柄には味わいや特徴を説明するテキストが添えられているほか、「今月のおすすめ」を紹介するチラシも用意。知識がなくても、自分に合った1本を選びやすくしている。
「コンビニの良さは、入りやすさにあります。地酒専門店に行くお客さまは、すでに日本酒に興味がある人たちが中心です。でも、当店には日本酒をほとんど飲んだことがない人たちも来店されます。その人たちに日本酒のおいしさを知ってもらうことも、私たちにしかできない役割だと思っています」
店内の総菜を酒と一緒に楽しめる「おつまみ」として買っていく来店客も多いという。こうしたセット買いの背景には、家飲み需要の拡大もある。コロナ禍を経て、飲食店だけでなく、自宅でゆっくり飲むスタイルも定着した。三橋氏によれば、コロナ禍以降は、日本酒の銘柄でも家庭向けの四合瓶の比率が大きく増えたという。
さらに、24時間365日営業というコンビニならではの強みも生きている。飲食店の店主が閉店後に酒を仕入れに来たり、大晦日には正月の酒を求めて多くの来店客が訪れたりする。「酒屋ではなく、セブン‐イレブンだからこそ、できることがある」という逆転の発想が、同店の強さの源泉になっている。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
「予約を全て止めてください!」 老舗酒造で起きたミスから生まれた「日本酒」なぜヒットしたのか?
300年続く酒蔵の「特別な日本酒」を襲った製造ミス。廃棄ではなく「正直に出す」ことを選んだ結果、失敗は物語となり、そこから想定外のヒット商品が生まれた。
なか卯の「床に置かれた食器」問題 企業の沈黙が呼ぶ“将来の波紋”
10月下旬、なか卯での「床に置かれた食器」の写真がSNSで拡散された。その後のなか卯の対応が適切だったようには感じない。では、どのような対応が求められるのか?
東京チカラめしの会社、今は「水産」で稼ぐ 売上の半分を占めるまでに成長、なぜ?
大量出店と大量閉店で有名となった「東京チカラめし」、コロナ禍で水産業に参入し、現在は売り上げの半分を占めるまで規模を拡大させました。どのような変遷があったのでしょうか?
66.6億円の大赤字から4年で最高益へ 「ぴあ」は何を変えたのか?
コロナ禍の2022年度に「66億円」もの赤字を計上した、ぴあだったが、そこから逆転し、4年で最高益を記録する。同社のV字回復の要因を解説する。
倒産寸前なのに年収100万円アップ 売上38億円のV字回復を実現した、山梨のプリント企業の「決断と狙い」
Tシャツなどのオリジナルプリントグッズの製作を展開するフォーカスは2020年のコロナ禍、倒産の危機に陥った。しかし現在はV字回復を果たし、売り上げは約38億円に上る。この5年間、どのような戦いがあったのか?
