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「他責志向の部下」に上司がつぶされる…… 組織と自分を守る「戦略的アサーティブネス」とは(2/4 ページ)
ミスという「事実」を拒絶し、責任を外部に転嫁しようとする“他責志向”。こういった人とどう向き合えばよいか。具体策を紹介する。
他責志向は「5つの手段」で対抗する
他責志向が強い人は、心理学で指摘される傾向を踏まえると、以下の5つの手段で対抗する。
1. 感情論への誘引(エモーショナル・スライディング)
「そんな言い方は怖い」などといって自分の「感情」や相手の「態度」へと議論を強制的にすり替える。指摘した側が「言い方が悪かったかも」と自省し始めた瞬間、主導権は相手側に移る。
2. 論点のすり替え(レッド・ヘリング)
「そもそもこのプロジェクトの承認プロセスが……」といった、一見もっともらしいが「今、ここで話すべき問題」とは関係ない話を混ぜ込む。論点(ゴールポスト)をずらして、自身の過失をうやむやにする。
3. 被害者ポジションの確立(ヴィクティム・シールド)
自らを「被害者」と定義し、正当な指摘を「攻撃」に変換する。周囲に「自分がいかに大変なのか」を日頃からアピールしているタイプがよくこの武器を使う。
4. 外堀埋め(インプレッション・マネジメント)
当事者ではない周囲に、自分に都合のよい情報を率先して流し、自身の正当性と相手の非を印象づける後方支援工作である。
5. 「お前だって」論法(トゥ・クオ・クエ)
相手の過去の過ちや欠点を取り上げて反撃することで、自身の責任を相対化し、消し去ろうとする。
これら5つの手段に共通するのは「何が起きたか(事実)」という本質から、周囲の目をそらさせることである。
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