インタビュー
ニトリの「300円カレー」が15万個突破 閉店したレストランの味がレトルトになったワケ(3/4 ページ)
ニトリのレトルトカレーが累計15万個を突破した。家具大手が食品販売を広げる背景には、撤退した外食事業で培った人気メニューの味と、異業種連携を生かした堅実な商品戦略があった。
島忠からニトリへ
先ほど紹介した通り、レトルトカレーの販売は島忠で開始した。島忠がすでに食品を取り扱っていたこともあり、来店客に手に取ってもらいやすいと判断した。
いきなり家具店の売り場にカレーを置くのではなく、食品の購買行動がある店舗で実績を作り、ニトリ本体へ広げる。認知のない商品カテゴリーへの参入となるため、既存の購買導線を活用した。
島忠での反響を受け、2025年8月からニトリ店舗の一部で販売を始め、2026年3月には全国231店舗まで拡大。商品の企画・開発を手掛けたニトリパブリックの担当者は「当社がレトルトカレーを扱っている認知はまだ薄い」と認めるが、リピーターは着実に増えているという。同社の公式コミュニティーには、複数回購入している人の投稿も目についた。
外食事業は撤退で終わったものの、「グリルで得た食の知識や、取引先との良い関係が支えになっている」と担当者は語る。レストラン時代に評価された味を起点に、ハウス食品との協業で品質を確保し、島忠で実績を作ってからニトリ本体へ広げた。
認知度の低さという課題を抱えながらも、累計15万個を突破した背景には、撤退した外食事業で培った経験と土台がある。
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