「平日昼のガラガラ時間」がむしろ“収益源”に サウナ業界で始まった空き時間ビジネス:サブスクの勝算と限界(2/3 ページ)
平日昼の“空き時間”を定額で開放するサウナサブスクが広がり始めている。人気施設の低稼働時間を収益化する一方、想定外のヘビーユーザー問題も浮上。会社員の“昼サウナ習慣”は定着するのか。
空いている時間をつなぐ
考えてみると、サウナ施設はピーク時と閑散時の差が大きい。夕方や休日は混み合う一方で、平日の昼間は人が少ない。しかし、利用客が少なくても、光熱費や人件費などの固定費はかかり続ける。
OPTIMISTの松山駿佑社長によると「多くの施設は『どうすれば、平日の稼働率を上げられるのか』といった課題を抱えている。その課題をどうすれば解決できるのかといった視点に立って、このサービスを始めた」という。
実は同社、もともとはサウナ施設そのものを開業しようとしていた。しかし、土地探しや近隣住民との調整の難しさから断念。その過程で「人気施設でも昼は空いている」という業界の構造に気付いた。
そこで発想を転換した。「サウナをつくる」のではなく、「空いている時間をつなぐ」方向へかじを切ったのである。
参考にしたのは、ネット印刷などを手掛ける「ラクスル」のビジネスモデルだったという。印刷会社の空いている設備を活用することで、低価格を実現する仕組みだ。
サウナを増やすのではなく、すでに存在する“空き時間”をどう埋めるのか。FLEXKEYは、そうした発想から生まれたサービスともいえる。
実際、飛行機やホテルなどでも、空席や空室をどう活用するかは大きなテーマになっている。FLEXKEYもまた、サウナ施設の「昼のガラガラ時間」を、新たな収益に変えようとしているのである。
「ふむふむ。アイデアは面白そうだけど、運営はうまくいっているの?」「既存客が何度も利用すれば、施設側のメリットはないのでは?」などと思われたかもしれない。もちろん、そうした課題も存在する。
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