カバンに抱きつく“チラ見”ロボットが世界でヒット 「かわいさ」はなぜ売れるのか(2/5 ページ)
赤ちゃんの「しぐさ」をモチーフにしたチャームロボット「mirumi(ミルミ)」が世界的にヒットしている。100種類の振る舞いが搭載され、バッグに取り付けられる。米国のクラウドファンディングでは約7400万円を集め、国内ではわずか数日で完売。なぜこれほどの反響を得たのか取材したところ……。
場を和ませる「赤ちゃんの仕草」から発案
チームラボの共同創業者である青木俊介氏によって、2011年に設立されたユカイ工学。ロボットやハードウェアの製造・販売を手がけ、上述したようなヒット製品がある。ユニークな発想力に定評があり、NHKと協業する小学生向けの「ロボコン(ロボットコンテスト)」や企業向けの「アイデア研修」、受託での「ロボット開発」なども行っている。
「当社のアイデア発想は、『妄想』が重要なキーワードになっています。ペルソナの気持ちを『想像』するのではなく、自分自身が『心からほしい』と思うものを妄想しながらアイデアを突き詰めます。甘噛みハムハムも、まさにこの発想から生まれました。
子どもが私の指を甘噛みする姿を見て、『子どもならではの愛情表現でかわいいな』と感じたんです。しかし、しつけとして甘噛みはやめさせなければなりません。子どもが甘噛みをしなくなっても、その癒やしを感じられるよう、ロボットで再現しました」(冨永氏)
同製品は、まさに子育てやペット飼育の経験者から共感を得た。40〜50代の男女に支持され、累計8万台を販売した(2026年5月時点)。ミルミもまた、冨永氏が日常で感じた「小さな幸せ」が開発の起点だった。
「ミルミは、当社が毎年実施している『社内コンペ』を通じて生まれました。5〜6人がチームになってアイデアを出し合うのですが、まず『バッグチャームを作ろう』と大枠が決まりました。じゃあ、どんなものがいいかと考えている最中、新幹線の車内で赤ちゃんが目に留まって。周囲をキョロキョロして目が合うとニコッと笑ったり、恥ずかしがって顔を隠したり、『この感じ、なんとも幸せを感じるな』と。その幸せの感覚をチャームに落とし込もうと考えたんです」(冨永氏)
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