ペンタブ大手ワコム、社長が娘のために会社を“私物化”? 投資ファンドの指摘に反論も、残る疑問(1/5 ページ)
ワコムがアクティビストファンドのAVIから、社長の振る舞いについての厳しい指摘を受けている。「法的に問題ない」は、果たして通用するのか。
筆者プロフィール:古田拓也 株式会社X Capital 1級FP技能士
FP技能士センター正会員。中央大学卒業後、フィンテックスタートアップにて金融商品取引業者の設立や事業会社向けサービス構築を手がけたのち、広告DX会社を創業。サム・アルトマン氏創立のWorld財団における日本コミュニティスペシャリストを経てX Capital株式会社へ参画。
もの言う投資家であるアクティビストファンドが、ついに日本企業の「社長の振る舞い」にもメスを入れた。2024年〜25年にかけて自社株買いや社外取締役の追加、不動産売却などを要求していたが、その矛先が社長個人に向かい始めているのだ。
その代表例が、ペンタブレットで世界シェア首位のワコムと、その筆頭株主であるアクティビストファンドの英アセット・バリュー・インベスターズ(以下、AVI)の攻防だ。
2026年5月、AVIは井出信孝社長と中嶋崇史COOの解任、そして新たな社外取締役1名の選任を求める株主提案を出した。「会社の私物化」や、いわゆる「お友達買収」と呼ばれる不透明な買収案件を指摘するなど、解任を求める理由として並んだ言葉は非常に過激なものだった。
実はAVIの株主提案は、ワコムにとっては2025年に続き2度目だ。しかし、前回と大きくトーンが異なるのは、明確に「経営陣をクビにすべき」と要求している点である。
ワコム取締役会はこの要求に対して、解任議案・社外取締役選任議案のいずれにも反対する声明を出した。さらに、指名委員会の答申を踏まえた上で、事実誤認や憶測に基づく的外れな指摘と全面的に反論している。
最終的な判定は6月25日の定時株主総会まで持ち越されることとなったが、株主たちからどのような判断が下されるのかが注目されている。
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