KADOKAWA夏野氏、物言う株主から「解任」要請……そういわれても仕方ないといえるワケ(3/3 ページ)
夏野氏が掲げた「グローバル・メディアミックス with Technology」のキーワードは耳に心地よい。だが、5年間の業績だけをみると、物言う株主にとっては絶好の攻め所となってしまった。
社外取締役4社兼務にテレビ露出、本業は?
夏野氏はKADOKAWAのCEO兼ドワンゴ社長を務めながら、グリーをはじめ上場企業4社の社外取締役を兼任し、ABEMA『ABEMA Prime』などへの出演も継続してきた。
コメンテーターとしての知名度は経営者個人のブランドではあるが、危機下の企業を率いるトップの可処分時間がそこにどれだけ割かれているのかは、株主が問うて当然の論点だ。
オアシスはこの点を「経営への集中力欠如」と直球で指摘する。「言論人」と「経営者」を兼ねること自体は否定されるべきでないとしても、業績がここまで悪化した局面でなお優先順位を再設計できていないのであれば、その責任は問われる。
KADOKAWAは2025年1月、ソニーグループから約500億円の出資を受け入れ、ソニーが約10%を保有する筆頭株主に。その後、2026年3月にオアシスが買い増しで第1位に躍り出たため、現在ソニーは第2位株主に後退している。
夏野氏個人の能力や功績を全否定するのは公平ではない。もちろん、KADOKAWAの業績が落ち込んだ遠因として、2022年に表面化した前会長・角川歴彦氏の東京五輪汚職事件によるブランド毀損を指摘する声も小さくない。そこで失った信頼を取り戻しながら、出版から映像、ゲーム、Webサービス、教育まで広がる多角メディア大手の舵取りを担うのは、並大抵のことではないのも確かだ。
ただし、仮に6月24日にオアシスの解任議案が否決されたとしても、KADOKAWAに突きつけられた数字は消えない。物言う株主を一度はね返したとしても、現経営陣がそれに見合う成果を示せなければ、株式市場からの厳しい目は向けられ続けるだろう。
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