なぜスシローはアジアへ、くら寿司は米国へ向かったのか 業績比較で見えた「異なる勝ち筋」(1/4 ページ)
海外展開を加速する回転ずし大手のスシローとくら寿司。しかし、そのアプローチは大きく異なります。アジアで店舗網を広げるスシローと、米国・台湾でブランドを磨くくら寿司。業績と戦略の両面から比較しました。
国内の回転ずし市場が成熟する中、大手各社にとって海外事業の重要性は年々高まっています。
その中でも、スシローとくら寿司は積極的な海外展開によって存在感を強めています。直近5年で両社とも海外売上高や店舗数を大きく伸ばしてきましたが、進出先や成長の描き方には違いが見られます。
本記事では、両社の海外進出の歩みや直近5期の海外事業実績を振り返りながら、それぞれがどの市場を選び、どのような成長戦略を描いているのかを読み解きます。
スシロー、くら寿司の海外展開の歩み
スシローの海外進出は2011年の韓国進出から始まりました。その後、台湾、香港、中国本土、シンガポール、タイ、インドネシアなどに進出し、アジアを中心に店舗網を拡大。2021年から出店を加速させ、2025年2月時点での海外店舗数は200店舗を突破しています。現在は中国本土や東南アジアを成長市場と位置付け、アジア全域で事業規模を拡大しています。
くら寿司は2009年、米国カリフォルニア州に海外1号店を出店しました。2019年には米国子会社「くら寿司USA」がNASDAQへ上場しています。また、台湾では2014年に現地法人「アジアくら寿司」を設立し、同年に1号店を開業。2020年には台湾子会社も上場を果たしました。両市場で現地法人を育成しながら海外事業を拡大している点が特徴です。
スシローがアジア各国へ多店舗展開を進める一方、くら寿司は米国と台湾を重点市場として育成し、現地でのブランド価値向上に注力しています。
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