なぜファミマの「1998円腕時計」は完売したのか “ちょうどいい一本”がササった理由:週末に「へえ」な話(2/3 ページ)
ファミリーマートのオリジナル腕時計が発売10日ほどでほぼ完売した。コンビニで時計を買う時代が始まっているのだろうか。
「高級」「多機能」「低価格」の3タイプが存在感
一方、腕時計市場では、さまざまな動きが広がっている。
若年層を中心に、チープウォッチの人気が広がっている。中でも、カシオ計算機の低価格腕時計「チープカシオ(チプカシ)」は、シンプルなデザインや手頃な価格感から支持を集めてきた。SNSでは「安いのにおしゃれ」「価格のわりに高機能」といった点が話題になることも多い。
また「Apple Watch」をはじめとしたスマートウォッチ市場も拡大している。スマホと連携し、健康管理、キャッシュレス決済、メッセージ通知などを利用できる点が特徴だ。運動量や睡眠データを記録する目的で使う人も増えていて、腕時計というより“身に着けるデバイス”として定着している。
さらに、高級時計市場も活況だ。中でも人気モデルの「ロレックス」は入手困難な状況が続いており、正規店を何度も巡って、入荷を確認する行為は「ロレックスマラソン」と呼ばれている。「今日は入荷していますか?」と連日のように店舗へ通う人もいて、その様子が“マラソンのようだ”と呼ばれ、ネット上で広まった言葉だ。
こうした状況から、腕時計市場では「高級」「多機能」「低価格」の3タイプが存在感を強めている。その中で、ファミマは手に取りやすい時計が意外と少ないことに着目した。
ポイントとなったのは価格だ。
須貝さんによると「コンビニでつい手を伸ばしたくなる価格」を意識し、2000円以下を前提に検討したという。その結果、たどり着いた価格が1998円だった。
実際、価格を抑えながらも、日常使いには十分な機能を備えている。防水仕様で、水泳時でも使用できる。さらに、ベルト穴の間隔を細かく設計した。
文字盤は爽やかな白とシックな黒の2色展開で、日常使いしやすいデザインに仕上げた。そこにファミマカラーを差し込むことで、コンビニブランドらしさも表現した。
ただ、時計にこだわりを持つ人からは、機能面やデザインについてはシンプルさゆえに物足りなさを感じる可能性もある。一方で、「この価格帯なら十分」と受け止める声もあり、評価は分かれそうだ。
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