資生堂の「男性用日焼け止め」が計画比1.9倍 “面倒くさい”と感じる男性の心をつかんだワケ(4/6 ページ)
「男性用日焼け止め」が続々誕生している。資生堂のブランド「アネッサ」では初の男性向けが登場し、初月の売上高が計画比190%と好調だ。サントリーウエルネスのスキンケアブランド「VARON」からも日焼け止めが発売され、順調に推移している。日焼け止めの使用が習慣化していない男性に、どうアプローチしたのか。
ヴァロンは「ベタつき解消」に注力
2022年3月に誕生したヴァロンは、1本で化粧水、美容液、クリームの役割を持つオールインワンセラム(ラージボトル120ミリリットル、8250円)を主力製品とする。初年度から好調に推移し、2025年度の売上高は前年比131%の63億円に達した。メンズスキンケア「保湿ケア」カテゴリーでは、3年連続売り上げ1位(※)を獲得している。
(※)富士経済「化粧品マーケティング便覧2026No.2」2023年、2024年、2025年実績 メンズ整肌料市場の「保湿ケア」カテゴリーで売り上げ1位。
そんな同ブランドでも、男性が日焼け止めに抱く不満を解消する製品を目指したという。
「ヴァロンの利用者は、日焼け止めの使用率が約3割にのぼりますが、流通している製品だとベタつきやニオイが気になるといった声が聞かれていました。『大人の男性向けの日焼け止めがあればいいのに』という要望があり、開発を決めました」(サントリーウエルネス スキンケア部 西山雅大氏)
同社は、不満として最も多かった「ベタつき」の解消に注力。一般的な日焼け止めで使われる「界面活性剤」を使わず、日焼け止め成分を「サラサラパウダー(※)」で包む粉体乳化技術により、ベタつきにくい軽い塗り心地を実現した。
(※)シリル化シリカ(感触改良剤)
また、ゴルフなど野外でアクティブに活動する利用者が多いことから、汗をかいても落ちにくいようにした。汗のミネラル成分と反応して日焼け止め成分を包む粉体同士が凝縮することで、肌を覆う膜の強度が向上し、紫外線防御力が落ちにくくなるという原理だ。
さらに、ヴァロンの他製品にも配合している独自成分のウーロン茶エキスなど保湿成分も配合。シリーズのオールインワンセラムと併用しやすいよう化粧水や乳液などの機能は付けず、日焼け止めに特化した。また、メークアップ効果を排除することで「白浮き」も抑えた。価格は50gで3300円とやや高めの設定だ。
「ヴァロンは、現状ECと一部の百貨店や化粧品専門店のみで取り扱っています。百貨店で販売されている他ブランドの日焼け止めと同等程度の価格であり、機能性を踏まえて、ヴァロンの利用者層には受容いただけると考えました」(サントリーウエルネス 西山氏)
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