米スタバ、なぜ「絶好調」の日本事業を売るのか? 本国再建の原資に消える“勝ち筋”の先行き(3/4 ページ)
本場米国が客離れに苦しむなか、日本だけが増収増益を続ける「日米逆転」が起きている。最ももうかっている事業を、なぜ手放すのか。
ファンドが外食を持つ時代
では、日本のスタバはファンドの手に渡って、どうなるのか。一つの参考になるのが、つい最近の前例だ。投資ファンドが外食ブランドを買収する例は増えており、その潮流を踏まえると、スターバックスの買い手もファンドになる可能性がある。
そのロールモデルは、日本のバーガーキングである。
香港の投資ファンド・アフィニティ・エクイティ・パートナーズは2017年に低迷していた同事業を買収し、2019年には77店まで減少していた店舗を約308店(2025年10月末)へと約4倍に拡大。2025年11月には米ゴールドマン・サックスへの売却が判明し、取引額は約700億〜800億円規模とも報じられている。
「安く買い、育てて、高く売る」というプライベート・エクイティ・ファンドの教科書的成功例だ。なお、買い手がファンドや金融機関に代わっても、看板にゴールドマン・サックスのロゴが乗るわけではない。ブランドはバーガーキングのまま、資本の出し手だけが入れ替わる。
ケンタッキーフライドチキン(KFC)も同じ道をたどった。日本KFCホールディングスは長く三菱商事傘下にあったが、2024年5月、米投資ファンドのカーライル・グループがTOB(株式公開買い付け)を発表した。
三菱商事が保有していた35.12%の株式も含めて買い取り、同年9月に約1300億円で完全子会社化し、上場廃止となった。カーライルはエブリデイブランドへの転換と出店加速を掲げており、ここでもファンドが外食ブランドを保有し、成長を仕込むという同じ構図が繰り返されている。
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