ワークマン「着る冷凍庫」、なぜ売れる? “災害級酷暑”を想定した冷却機能を体験してみた(4/4 ページ)
ワークマンの冷房服が人気だ。45度の災害級の酷暑も想定しているが、どのように開発され、誰からの支持を得ているのか。
店舗で体感してもらう販売戦略
ワークマンは、冷房服の販売を店舗に限定している。
松重氏はその理由を、「実際に商品を手に取り、効果を体感してもらうことを重視しているため」と説明する。特に冷房服のような商品は、店舗で試してもらうことで機能や着用感が伝わりやすい。今回の展示・体験会も、こうした考え方の延長にある。
また、来店客がスタッフとコミュニケーションを取りながら商品を選ぶことで、購入につながりやすくなり、売り上げの増加にも寄与しているという。こうした店舗での販売を重視する戦略もあり、人手不足やEC販売へのシフトを背景に実店舗を減らす小売業が多い中、ワークマンは店舗数の拡大に成功している。
業績も伸びており、2026年3月期のチェーン全店売上高は2092億3400万円、当期純利益は206億1800万円で、過去最高の業績となった。
冷却は5秒ほどで実感
ワークマンが重視する「体感」は、実際に試着してみると確かに分かりやすかった。
展示・体験会の会場では、巨大なハロゲンパネルを使い、気温が45度を超える環境を再現したブースが用意されていた。今回試着したのは、冷却プレートが5カ所に入った「ウィンドコアアイス×ヒーターペルチェベストプロ3」だ。
スイッチを入れると、5秒ほどで冷たさを感じた。想像していた以上に早く冷却される一方、冷たさを感じるのは冷却プレートが当たっている部分が中心で、ベスト全体が冷えるわけではない。
試着時間は5分程度だったが、着用時間を延ばせば、体全体への冷却感も少しずつ広がっていきそうだ。サーモグラフィーカメラの映像では、プレートが当たっている周辺が青く表示され、実際に冷却されていることがはっきりと確認できた。
体温を超えるような暑さが常態化する中、ワークマンの冷房服がどこまで一般消費者に浸透していくか、今後の展開が注目される。
著者プロフィール
伏見学(ふしみ まなぶ)
フリーランス記者。1979年生まれ。神奈川県出身。専門テーマは「地方創生」「働き方/生き方」。慶應義塾大学環境情報学部卒業、同大学院政策・メディア研究科修了。ニュースサイト「ITmedia」を経て、社会課題解決メディア「Renews」の立ち上げに参画。
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