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AIが破壊するIT業界の“人月商売” 「SIerの死」後に“生き残る者”の正体(2/6 ページ)

米Anthropicの機能発表で約8300億ドルの時価総額が消し飛んだ「AIショック」。画面の使いやすさで稼いできたSaaSや、時間と人数を積み上げるSIerの「人月商売」が崩壊の危機に直面している。だが、業界ルールにのっとった複雑な計算(ビジネスロジック)を握る企業は依然として強い。真の構造変化はどこで起きているのか。AIに仕事を任せるための「安全管理」の難所と、「現場派遣型エンジニア」(FDE)の正体に迫る。

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AIショックの裏にあるのは? 人間の代わりに「データを守る金庫」の壁

 伊藤氏がまず指摘するのは、SaaSの価値の置き場所が変わることだ。「UIのレイヤー(操作画面の使いやすさという表側の価値)は、なくなるわけではないが、かなり弱くなるのはほぼ確実」だという。

 AIが人に代わって操作するようになれば、人がソフトウェアに直接入力する場面は減る。画面の使いやすさで選ばれてきたサービスほど、影響は大きい。

 例えば会計SaaSの雄であるfreeeの強みは機能の網羅性ではなく、会計になじみのないユーザーでも入力しやすいUIにあった。それを武器に少人数の会社へ浸透し、高い単価を維持してきたのだ。しかし入力する人間がいなくなれば、その付加価値の根拠が薄れる。

 「データを正しく記録する金庫」のような基幹システムである「SoR」(システム・オブ・レコード)を提供する企業であっても、UIの良さだけで高い料金を保ってきた会社は価格競争にさらされる、というのが伊藤氏の見立てだ。


企業のシステム価値はどこに残るか

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