「ポイントは失効した方が得」ではない ドコモが4000億ポイント消費を喜ぶ理由:「ポイント経済圏」定点観測(4/5 ページ)
「ポイントは失効したほうが発行元の得」という常識は本当なのか。NTTドコモはdポイントの年間消費数が初めて4000億ポイントを突破したことを強調する。失効より「使われる」ことを重視する理由と、その裏にあるポイント事業のビジネスモデルを追った。
「最も使うポイント」では楽天の半分以下
dポイントは、広く使われている。だが第一想起では、楽天に届いていない。MMD研究所の2025年12月調査では、最も活用している共通ポイントは、楽天ポイントが32.3%で1位、dポイントは14.6%で2位だった。野村総合研究所の調査(2025年冬)でも、dポイントの利用率は上位グループに入るものの、1位ではない。
「最も活用している共通ポイント」でdポイントは14.6%と2位につけるが、首位の楽天ポイント(32.3%)の半分以下にとどまる。使える場所の多さを「迷ったらdポイント」という第一想起に変えられるかが課題だ(ChatGPTを用いて筆者作成)
メイン化の遅れは、ドコモ自身も認めている。「メイン化がまだまだ到達できていない。迷ったらdポイントカードを選んでいただける、そういう環境になればいい」と仲本氏。ユーザーインタビューをすると、キャンペーン内容を比較して提示するポイントカードを選ぶ人もいればなんとなく同じカードを出し続ける人もいるという。
武器は還元の厚みだ。2024年10月に会員ランク制度を改定し、上位ランクなら加盟店でのポイント進呈が1.5〜2倍になる。増額分の原資はドコモの自社負担で、ランクの判定基準も引き下げた。山崎氏によると、最近の自社調査では若年層の半数以上がランクを意識して使っているという。
加盟店の陣取りには濃淡がある。ファミリーマートやENEOSのように旧Tポイント系が先行してきた店では後発の立場だが、マツモトキヨシ、モスバーガー、酒販チェーンのやまやのように、共通ポイントとしてdポイントだけを採用する店もある。
貯める場所と使う場所の一致という強みは、こうした加盟店網の質に依存する。単独採用店に確実に客を送れることを示せるかどうかは、次の加盟店開拓の営業材料にもなる。
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