売れる自販機は「1台」で考えない JR東日本の駅ナカで育った“商圏”のヒミツ:インタビュー劇場(不定期公演)(1/6 ページ)
自販機市場が縮小する中でも、売り上げを伸ばす自販機がある。そのカギは、自販機を「1台」で考えない独自の“商圏”づくり。JR東日本の駅ナカで磨かれた、意外な売り場の発想を聞いた。
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○○したら、数字が見えてきた:
企画や商品を実際に動かしてみると、思っていたのとは少し違う“数字”が見えてくる。売り上げだけでなく、どの時間に売れたか、どんな組み合わせで選ばれたかなど、現場ならではの動きだ。本特集では、実際に試してみたことで分かったことを手がかりに、仕事の中に隠れている小さな発見を拾い上げていく。
自販機市場がじわじわ縮小している。国内の設置台数を見ると、2016年には494万台だったが、2024年には397万台に(矢野経済研究所調べ)。8年間で100万台ほど減少し、2025年にはさらに減って、390万台を見込んでいるのだ。
こうした動きを目にすると、「あ〜もう自販機もオワコンね」「スーパーで買うほうが安いから、苦戦するのは仕方ないよ」などと思われたかもしれないが、1台当たりの売り上げを伸ばしている会社もある。
JR東日本クロスステーション ウォータービジネスカンパニー(以下、JR-Cross)が運営する「acure(アキュア)」だ。自販機の台数は9000台を超えていて、その数は横ばいまたは微増である。ただ、1台当たりの売り上げは、20年前と比べて、1.5倍に伸びているのだ。
アキュアの自販機は、JR東日本の駅ナカを中心に展開していて、最大の特徴は販売データを分析できること。いつ、どこで、どの商品が売れているのかをリアルタイムで把握し、さらにSuicaなどの決済データや駅の利用者数、天候などの情報も組み合わせて分析している。その結果を品ぞろえに反映することで、売り上げ向上につなげている。
同社は2006年に創業し、この20年でどんなデータを分析してきたのか。駅ごとに売れ筋や売り上げの傾向に違いはあるのか。また、駅ナカでどのような“商圏”を築いているのか。事業戦略ユニットを担当する小室塁(おもろ・るい)さんに話を聞いた。聞き手は、ITmedia ビジネスオンライン編集部の土肥義則。
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