12年ぶり復活「モコモコ」は、なぜ忘れられなかったのか 「もう一度食べたい」が500件超:週末に「へえ」な話(2/3 ページ)
一度は姿を消した永谷園の「モコモコ」が12年ぶりに復活する。販売終了後も「もう一度食べたい」という声が届き続けた理由とは……。
あ、あのモコモコだ
商品開発を担当した新海裕子さん(マーケティング本部)によると、再販を求める声には「また食べたい」という声だけでなく、「子どもの頃に作った記憶」や「家族との時間」をつづったものも多かったという。
ただし、今回の復活は昔の商品をそのまま戻したわけではない。時代に合わせて進化したポイントもある。その一つが「ふっくら感」だ。以前の商品は時間がたつと固くなりやすいという課題があったが、今回は冷めてもふっくらした食感を楽しめるよう改良した。
では、なぜ今、モコモコのような手軽なお菓子が求められるのか。その背景には、ここ数年で広がりつつある「確パ」(確実なパフォーマンス)という考え方がある。タイムパフォーマンス(タイパ)、コストパフォーマンス(コスパ)に続く言葉で、「手間をかけなくても、期待した結果が得られる」という価値を指す。
忙しい毎日の中で、本格的なお菓子作りに時間をかけるのは簡単ではない。一方で、「子どもに作る楽しさを体験してほしい」という親の思いもある。
モコモコは、その間を埋める存在になっている。短時間で完成するだけでなく、「自分で作った」という満足感を得られる点も、今の親子ニーズに合っているようだ。
もう一つ、今回の復活で変えなかったものがある。パッケージだ。新商品として考えれば、デザインを一新する選択肢もあった。しかし永谷園は、当時のデザインを残すことにした。
理由は「あ、あのモコモコだ」と思い出してもらうためだ。久しぶりに見るパッケージは、味だけでなく、当時作った時間や体験までよみがえらせる。今回の復活では、そんな“懐かしさ”も残した。
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