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カインズのPBビールが1カ月で30万本 3年かけて作った「138円ラガー」の勝算(4/5 ページ)

酒税法改正を間近に控え、ビール業界が活発化している。カインズでは、2010年から展開するオリジナルアルコール飲料「黄金(こがね)」シリーズから、初の本格ビール「黄金ラガービール」(330ミリリットル、1本138円)が登場。2026年4月末の発売から1か月で30万本を販売し、好調に推移している。開発の舞台裏を取材したところ……。

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1カ月で30万本、70%は「箱買い」

 「発売前から調達・販売・プロモーションを連動させ、綿密に計画を立てていました。これが功を奏したと思います」

 まず、発売前のプロモーションでは、大々的な展開を行った。発売前の4月下旬に記者発表会を実施したほか、デジタル広告や自社のSNS、オウンドメディアなど、カインズが持つフルチャネルを駆使してアプローチした。広報部の鈴木ゆう子氏は「単独商品での記者発表会は、10年以上ぶりです。ここ数年で最もパワーをかけた商品です」と話した。


単独商品では10年以上ぶりとなる記者発表会を実施(カインズ提供、以下同)

 最も重要となる「売り場戦略」では、通常ならば箱買いを狙った売り場構成にするところ、全店舗で「バラ売り」の構成比率を高めた。「まず1本買ってみよう」という購買を促すためだ。

 さらに「家飲みビール、解禁。」というキャッチコピーを添えた。昨今の物価高により、プレミアムビールから発泡酒などに切り替えたり、家飲みの回数を減らしたりする人は少なくない。そこで「本格ビールながら気軽に家飲みできる商品」として訴求した。こうしたプロモーションも購買につながったと根岸氏は考えているそうだ。


発売直後は、全店舗でバラ売りの構成比率を増やして展開した

売り場では、「家飲みビール、解禁。」というキャッチコピーを添えた

 発売から3カ月が経過した現在、箱買いの売上構成比が70%を超えている。そのため、6缶セットと24本入りケースを主力にした売り場に移行しているところだという。

 主な購入者層は、カインズの会員で最も多い50代だ。ただ、1本売りや6缶セットでは30〜40代の購入比率が増える。箱買いは、従来からビールを購入している50〜70代が中心だという。「既存のビール系飲料からの切り替えも見られますが、新規開拓もできており、カテゴリー全体が盛り上がっている状況です」と根岸氏は話した。

 購入者の反応も、おおむね想定通りだという。最も多いのは、「飲みやすい」という感想。そのほかに「スッキリしたのどごし」「キレがあってゴクゴク飲める」「この値段でこの味なら満足」「食事との相性がいい」なども聞かれている。

 カインズのECサイトでは、レビュー評価が5点満点中4.2と高いが、一部「味が薄い」「物足りない」といった口コミが見られた。

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