「寝ホン」はなぜ人気? Ankerとfinalが睡眠用イヤフォンに注力するワケ(1/5 ページ)
「寝ホン」と呼ばれる「睡眠用イヤフォン」の人気が拡大している。Ankerは、ノイズキャンセリングやいびきマスキング機能を搭載して人気を集める。一方、50年以上の歴史を持つオーディオブランドfinalは、入眠に特化した滑らかな音質が支持されている。なぜ、同市場が盛り上がっているのか。
近年、「寝(ね)ホン」と呼ばれる「睡眠用イヤフォン」の人気が拡大している。
睡眠用イヤフォンとは、単に寝ながら使えるイヤフォンのことではない。横になっても耳が痛くなりにくく、寝返りを打っても外れにくい小型設計など、睡眠時の使用を前提に作られているのが特徴だ。入眠をサポートするサウンドなど、睡眠に特化した機能を備える製品もある
先駆的な存在のAnker(アンカー)は、睡眠用イヤフォン市場をリードする存在だ(※)。2022年10月に第1弾の「Soundcore Sleep A10」(以下、A10)、2024年7月に第2弾の「Soundcore Sleep A20」(以下、A20)、そして、2025年9月に最新製品の「Soundcore Sleep A30」(以下、A30)を発売した。
(※)Euromonitor International (Shanghai)Co., Ltd.、2025年における睡眠用ヘッドフォン・イヤフォンの世界小売販売額。
具体的な販売数や売上高は非公開だが、最新製品は、発売前に米Kickstarter(キックスターター)で実施したクラウドファンディングで、約4.57億円(2025年8月時点で308万7157米ドル、1ドル=148円で換算)を集めた。
最新製品のA30は、睡眠時に気になりやすい「周囲の音」や「同居家族のいびき」に対応する機能を備える。耳の形状や装着状態に合わせてノイズを効果的に抑える「適応型ノイズキャンセリング」に加え、いびきを検知すると、それを打ち消すためのマスキング音を自動で生成して再生する「いびきマスキング機能」も搭載している。
また、イヤフォン・ヘッドフォン専門ブランドのfinal(ファイナル、神奈川県川崎市)でも、睡眠時の使用を想定した小型ワイヤレスイヤフォンシリーズの累計販売数が30万台を突破した。
現在は、新たに開発した夜専用イヤフォン「ZE500 NYUMIN」を応援購入サービスのMakuake(マクアケ)で販売中だ。同製品は、眠る前の使用を前提とし、より穏やかな音質にチューニングした。想定を上回る反響で、約5400万円を集めている(2026年8月中旬時点)。
なぜ、睡眠用イヤフォン市場が拡大しているのか。アンカーとファイナルの2社に取材した。
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