ドトールVS.コメダ なぜ好調? 店舗数だけでは分からない「強さ」の違い:数字で見る「企業の現在地」(6/6 ページ)
ドトールコーヒーショップとコメダ珈琲店が激しい競争を繰り広げている。店舗数でドトールの背中を捉えたコメダ。両者の決算や歴史を振り返りながら、今後の動向を見ていきたい。
時代はコメダに味方?
それぞれの強みと持ち味を生かして、カフェ業界トップ3の一角を占めるドトールとコメダ。一方で、昨今の人々の意識や消費トレンドを踏まえると、時代はコメダに味方しているようにも見える。
例えば、「パーソナルスペース」に対する意識の高まりが感じられる。
コロナ禍をきっかけに、社会的距離(ソーシャルディスタンス)が意識されたこともあり、人と一定の距離を保ちたいと考える人も少なくない。座席の間隔をゆったり取るコメダは、そうした人々の思いとマッチする。
また、消費の軸が「モノ」から「コト」へと移る中で、消費者は食事だけでなく、店内で過ごす時間や体験に価値を見いだそうとする。
コメダが磨いてきたフルサービスと「くつろぎ」のコンセプトは、その点でもアドバンテージになりそうだ。今後、出店拡大を見込む和風喫茶「おかげ庵」のメニューには、自分で団子を焼きながら楽しめるものもある。インバウンドだけでなく、日本人にとっても楽しい体験だ。
ドトールも、2004年にドトールコーヒーショップが国内1000店舗を達成して以降、その店舗網は拡大しつつも、新たなブランド展開を増やしている。内装にこだわった「ドトール珈琲農園」などは、店舗の体験価値のさらなる向上が感じられる。
お盆明けの平日午前。筆者は横浜市内のコメダ珈琲店に立ち寄ったところ、家族連れから年配の人まで、幅広い年齢層の利用者でにぎわっていた。「いつもの場所空いてますよ」という常連と思しき客へのスタッフの声かけに、コメダらしさが詰まっていた。
同じく平日の午後。横浜市内のドトールコーヒーショップを訪れると、仕事の合間の休憩か、スーツ姿の会社員や年配の人などでこちらもにぎわっていた。返却口はトレーや皿の形状ごとに置き場所が分けられていて、片付け業務の負担を減らす工夫が感じられた。
2027年2月期通期の業績予想でも、さらなる成長を見込む両者。熾烈(しれつ)な競争はまだまだ続きそうだ。
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