コラム
食料品の消費税1%は「外食いじめ」になる? 「安くなるはず」が外食の賃上げ余力を奪うワケ(2/4 ページ)
2027年4月の食料品「1%減税」は家計の追い風となる一方、店外・店内飲食の税率差拡大や値下げ圧力により外食産業の粗利を直撃する。人件費上昇も重なる中、企業の賃上げ余力を奪う制度の「死角」を解説する。
外食チェーンの7割がマイナス影響と回答
値下げ余地の奪い合いに、そもそも参加できない当事者がいる。それが外食事業者だ。
スーパーの食料品やテークアウトは1%になる一方、店内飲食と酒類は10%のまま据え置かれる。ここで、冒頭の家計調査を再確認しよう。平均的な世帯は、食料費9万4895円のうち1万6563円を外食に払っている。食費のおよそ2割近い水準であり、無視できない規模だ。
現状では、スーパーの食料品8%と店内飲食10%の差は2ポイントしかない。1000円のランチなら税額の差は20円で、そこまで大きな差ではない。ところが減税後、この差は9ポイントに開く。
日本経済新聞社がまとめた2025年度飲食業調査によれば、外食チェーンの約7割が食品減税を「マイナスの影響」と捉え、持ち帰りに活路を求める動きが出ている。
飲食店ドットコムを運営するシンクロ・フード(東京都渋谷区)が1月30日から2月3日に会員306店舗へ実施した調査では、上記の統計と同様、73.5%が業績への影響を懸念し、心配な点として最も多かったのが「外食需要が減り、客数が減少する」(47.5%)だった。
ただしこの調査は衆院選期間中に「食料品消費税ゼロ」を前提として行われたもので、賛否は賛成32.5%、反対38.3%と拮抗している。業界が一枚岩で反対しているわけでもないことが分かる。
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