なぜ若手エンジニアは「ホワイトすぎる会社」を辞めるのか? AI時代に加速する「ホワハラ脱出」の真実(4/4 ページ)
最近「ホワイトハラスメント」(ホワハラ)という言葉が注目されています。本稿では若手が「ホワハラ企業」から脱出し始めている真の理由、またこうした若手に企業はどう働きかけていくべきかを解説します。
AI時代に企業が示すべき「熱量」の正体
もちろん、年間休日や残業時間、リモートワーク、フレックス制度などの働きやすさは重要です。しかし、それだけでは成長意欲の高い若手エンジニアを採用することは難しくなっています。企業が伝えるべきなのは、例えば次のような要素です。
- 入社後1年でどのような仕事を任せるのか
- 若手でもどこまで技術的な意思決定に参加できるのか
- AIを実際の開発でどう使っているのか
- 誰からレビューを受けられるのか
- どのような失敗なら挑戦として許容されるのか
- 3年後にどのようなエンジニアになれるのか
また、面接を通じて志望度が大きく変わるケースも少なくありません。
ある若手エンジニアは、大手IT企業の面接後に「第一志望と言っても良いくらい印象が変わった」と話していました。魅力に感じたのは、上流工程から実装まで幅広く携われることだけではありません。面接官から「若いうちは技術を伸ばしたい時期ですよね」と、自分の成長意欲を理解した上で、どのような経験を積めるのかを具体的に説明してもらえたことも大きかったそうです。
「あなたが何を求めているかを理解している。そして、うちの会社であればこんな経験を提供できる」──優秀な人材を採用するため、企業はこうした「熱量」を示すことが求められます。
本稿でいう「熱量」とは、技術やプロダクトについて本気で議論する人がいることや、成果にも課題にもきちんとフィードバックすること、そして「あなたには、ここまで成長してほしい」という期待を言葉にして伝えることを指します。
働きやすさを整えることはこれからも重要ですが、それだけで若手エンジニアを惹きつけ、定着させられるとは限りません。生成AIによって技術や仕事の在り方が急速に変わっている中、求められているのはホワイトな働き方の中でも、挑戦と成長が止まらない仕組みをつくれる企業ではないでしょうか。
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