なぜ若手エンジニアは「ホワイトすぎる会社」を辞めるのか? AI時代に加速する「ホワハラ脱出」の真実(3/4 ページ)
最近「ホワイトハラスメント」(ホワハラ)という言葉が注目されています。本稿では若手が「ホワハラ企業」から脱出し始めている真の理由、またこうした若手に企業はどう働きかけていくべきかを解説します。
「若手にどんどん難しい仕事を任せれば良い」わけでもない
こうした変化を踏まえると、企業側は「若手にどんどん難しい仕事を任せれば良い」と考えるかもしれません。しかし、それは一部誤っているといえます。
20代半ばのあるエンジニアは、入社して間もない時期に炎上気味のプロジェクトをプロジェクトリーダとして引き継ぎました。十分な引き継ぎやサポートがないまま顧客との調整やプロジェクト推進まで担うことになり、過度な負荷から体調を崩し、短期間で退職することになってしまいました。
本人は裁量そのものを嫌っていたわけではありませんが、まずは実装経験を積みながら徐々にステップアップすることを想定していました。しかし、いきなり負荷がかかったことでミスマッチが生じてしまったのです。
ALL DIFFERENTが情報通信業の新入社員に実施した調査では、自身の成長に必要なものとして「仕事を通じた成功体験」(62.6%)、「上司や先輩からの事後のフィードバック」(58.8%)が上位を占めました。
この事例や調査結果から分かるのは、裁量と放置は違うということです。企業に求められているのは「挑戦機会×心理的安全性×フィードバック」の組み合わせです。「任せない」でもなく「任せっぱなし」でもなく「任せて、支える」ことが、AI時代のマネジメントに求められています。
少し背伸びしなければ届かない仕事を渡す。困ったときには相談できる。終わったら、何が良かったのか、次に何を改善すべきなのかをきちんと返す。若手にとって必要な「優しさ」は、仕事を減らしてあげることではなく、安心して挑戦できる状態を作ることなのです。
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