ツインバードとバルミューダ、なぜ伸び悩む? 「高くても売れる」家電の難しさ(1/7 ページ)
コロナ禍で需要を取り込み、成長への期待を集めたバルミューダとツインバード。なぜ、その勢いは続かなかったのか。高付加価値化や新規事業、海外展開の現在地から、再成長への課題を探ります。
草刈貴弘氏のコラムについて:
企業を取り巻く環境は、グローバル化やデジタル化、消費者の価値観の変化など、さまざまな要因によって日々変化している。業績の数字だけでなく、その背後にある経営の工夫や市場構造の変化に目を向けることが重要だ。本コラムでは、注目企業の動向を多角的にとらえながら、現代ビジネスの本質や今後のヒントを分かりやすく伝えていく。
コロナ禍で需要を取り込み、成長への期待を集めたツインバード(新潟県燕市)とバルミューダ(東京都武蔵野市)。その後は業績が低迷し、株価も当時の高値を大きく下回っています。家で過ごす時間を豊かにする家電への追い風は、なぜ持続的な成長につながらなかったのでしょうか。
バルミューダの2021年12月期売上高は、前年比46.0%増の183億7900万円でした。ツインバードも2022年2月期まで3期連続の増収増益を達成。ただし、特需の中身は異なり、ツインバードには自宅で過ごす時間の増加による家電需要に加えて、ワクチン運搬庫の需要があり、バルミューダの増収には新規参入したスマホの売り上げも含まれます。
(出所)FactSetデータより マネックス・アセットマネジメント作成(2018年1月末〜2026年8月末)。ツインバード株価(月次)は2018年1月末を100として指数化。バルミューダ株価(月次)は2020年12月末を100として指数化
ただ、コロナ禍の特需が一巡すると、両社の業績は伸び悩み、成長への期待も後退しました。こうした変化が、株価の重荷になったと考えられます。
ともに上場家電メーカーでは小規模です。両社のつまずきは需要の反動や円安に加え、事業や商品の広げ方と、限られた経営資源のバランスが崩れたことから考える必要があります。
手頃な価格の商品を幅広く提供してきたツインバードと、デザイン家電としてブランドを築いていたバルミューダ。出発点は異なりますが、独自の価値を売る戦略を持続的な利益に結び付ける難しさに直面した点は共通しています。
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